◆米大リーグ 地区シリーズ第5戦 ブルワーズ―カブス(11日、米ウィスコンシン州ミルウォーキー=アメリカンファミリーフィールド)
ナ・リーグ中地区2位から頂点を狙ったカブスが11日(日本時間12日)、2勝2敗で迎えた地区シリーズ第5戦で、同地区王者のブルワーズに敗れて敗退が決まった。「4番・右翼」でフル出場した鈴木誠也外野手(31)は2回にソロを放ちチーム唯一の得点をたたき出したが4打数1安打。
1回裏からブルペンで体を動かして準備をしていた今永だったが、最後まで名前を呼ばれることはなかった。「やはりシーズン最後と、ここであまり力になれなかったので、シーズンを乗り切る投球術と、このポストシーズンで出力を上げるような、先発ピッチャーで短いイニングなら94、95マイル(約151~3キロ)とか。そこだけじゃないけど、出力を上げるような別の投球が全くできなかった。シーズンとここでは全く別物なので、それができなかったのが課題かなと思います」。静まりかえったクラブハウスで言葉を絞り出した。
メジャー1年目だった昨季はチーム最多15勝と大活躍。今季は開幕投手を務めると、5月に左太もも裏を痛めて負傷者リスト(IL)入りして約1か月半の離脱もあったが、25登板で9勝8敗、防御率3・83でチームの先発ローテの中心になった。
だが、シーズン終盤からは苦しい投球が続いた。9月8日(同9日)から4登板連続白星なしでレギュラーシーズンが終了。8月28日(同29日)以降は3、3、3、3、4、8失点と調子が上向かず、ポストシーズンに入っても、10月1日(同2日)のワイルドカードシリーズ第2戦、本拠地・パドレス戦ではオープナーの起用もあって2回からマウンドに上がるも、本塁打を浴びるなど4回67球を投げて3安打2失点だった。6日(同7日)の地区シリーズ第2戦の敵地・ブルワーズ戦は先発したが、3回途中46球で2本塁打を浴びるなど5安打4失点でKO。
「正直、1年間ずっと苦しかった。何かを見つけようとしたんですけど、何も見つからないまま終わった。数字ほど内容は全然よくないですし、それは防御率とか勝ちとかすべて含めて。でも今回このシーズン終盤苦しい経験したけど、プレーヤーとしてはもちろんよくなかった、ダメだったけど、自分の人間性とか人格までダメになった訳ではないので、もう一回いいプレーヤーになるために、こういう苦しい時が誰かに見られていますし、ここで何をするかが人間として一番大事なので、投げ出さずに、逃げるのは簡単なので。もうやめれば逃げられるけど、逃げずに立ち向かっていこうと思います」
現状をしっかりと受け止めながらも、前を見続けた今永。早くもメジャー3年目をスタートさせているようだった。