10月12日の東京5R・2歳新馬(芝2000メートル=12頭立て)は、単勝1・7倍の圧倒的1番人気に支持されたイクシード(牝、美浦・木村哲也厩舎、父キタサンブラック)が、デビュー戦を白星で飾った。22、23年のJRA年度代表馬に輝いたイクイノックスの全妹という超良血馬で、ゴールの瞬間はスタンドから拍手と歓声が沸き上がった。

勝ち時計は2分0秒2(良)。

 大外の12番枠からスタートはひと息だったが、すぐに行き脚がついて道中は7番手へ。直線では余裕をもって大外に持ち出して、ゴーサインが出されると徐々に加速。上がり最速33秒4の末脚をマークして、最後は2着のモンシークに1馬身半差をつけた。

 ルメール騎手は「とても乗りやすかったです。スタートは大外で内の馬を気にしていたけど、すぐにスピードに乗ってくれました。直線で加速して、手前を3、4回もかえていたが、ずっと長く脚を使った。ゴールしてからも疲れていなかった。お父さん(キタサンブラック)に似ています」と、能力を評価した。

 偉大な兄も手がけた木村調教師は「エンジンがかかってから、いい脚を使ってくれてよかった。(イクイノックスとは)似ていますよ。成長度合いとか気象や性格で、パドックもルメール騎手が乗る前と後では、大きな違いはあったと思います」と語った。

 馬主のシルクレーシング・米本昌史代表は「ホッとしました。お兄さんとの比較というよりは、2歳の未完成なところであのパフォーマンスは、期待以上でした。とにかくいいレースをしてくれて、これからが楽しみです」と笑顔で喜んだ。

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