◆2025 パーソル クライマックスシリーズ パ・ファーストステージ 第2戦 日本ハム5―4オリックス(12日・エスコンF)

 最後の打者を二ゴロに打ち取ると、日本ハム・斎藤友貴哉投手(30)は誇らしげに右腕を突き上げた。第1戦に続く連投で2戦連続セーブ。

いずれも3者凡退と完璧な内容だったが「最高でしたね。投球内容もどうでもいい。勝てたことがもう最高です」と笑った。シーズンでは定着できなかった守護神の座を、CSの舞台でつかみ取った。

魔球159キロツーシーム 160キロの“魔球”が大舞台で威力を発揮している。この日の最速159キロをマークしたのはツーシーム。初戦ではツーシームで160キロをマークするなど、フォークとの組み立てで、アウトは全て三振か内野ゴロだった。「今日は全球ツーシーム。投げてる感じがすごいよかった。バッターもたぶん真っすぐとして打ってきてるんで」とうなずいた。

 ようやく、“約束の場所”にたどりついた。昨年11月のファンフェスで、新庄監督から田中とのダブル守護神に指名された。

しかし春先に結果が出ず、今季はわずか3セーブ。指揮官は「友貴哉くん、すごかったね。ビックリするぐらい(笑)。去年のファン感で、田中くんと友貴哉くんを守護神にするっていうのは間違いではなかった。ここに来てそのポジションを奪い取ったところは、斎藤くんの毎日の努力」。7月から9月にかけて21試合連続無失点を記録するなど、信頼を積み上げてきた右腕を絶賛した。

 連勝で第1Sを突破し、昨季の最終Sで3連敗を喫した敵地に乗り込む。斎藤は「忘れ物を取りに行くんで、みんなで4勝取って、エスコンに帰ってきたい」。今季のソフトバンク戦は7度登板し無失点。自信を持ってマウンドに上がる新守護神が、王者撃破へフル回転する。(山口 泰史)

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