サッカー日本代表は12日、ブラジル戦(14日・味スタ)に向けて千葉県内で非公開練習を行った。ブラジル戦の過去対戦成績はは3分け11敗と未勝利の日本代表。
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まず過去に4度、ブラジル代表との対戦経験があるDF長友佑都。前回22年の対戦では、ブラジル代表FWビニシウスと互角に戦った39歳は、W杯本番も想定してある程度、守備ラインを下げて戦うことも想定するか、と問われると「どうですかね。でもそれにトライしようとは、今の時点では考えてないと思いますね」と話した。さらに「まずは今までやってきたような、ハイプレスもそうだし、全部が全部は(ハイプレスには)いけないですけど、前で奪うとことも含めてチャレンジした上で、そこで課題が出てくると思う。そのチャレンジは、やっぱりしていきたいなというのはチームとしてはありますね」と続けた。
長友の主張は「カタールの時のようにしっかり守ってカウンターは、ある程度は自分たちの経験として、いつ立ち返ってもできると思う。これまで(アジア予選を通じて)やってきた積み上げのところで、自分たちがどれぐらいできるのかは試したい」というもの。世界的強豪に対し、これまで森保ジャパンが磨いてきた強みで挑むべき、という考えだった。
一方で、22年のブラジル戦に出場したMF田中碧は、0―1で敗れた前回対戦を振り返り「前回はスコア以上の差はあるな、とチームとしてというか個人的に感じた。
同じく前回のブラジル戦を経験したMF伊東純也も「(守備は)高い位置っていうよりは低い位置で上手く取って、裏にスペースがあるんで、そういうところに人数かけて飛び出せれば。まぁ、前から(ボールを)取れればそれはいいですけど」と語り、現実的な戦いが有効、と感じている様子。「やっぱり(ブラジルには)攻め込まれる分、どうしてもカウンターを素早くうまく使えればチャンスは作れるんじゃないかなと思う」と話した。
前から積極的に守備を行うのか、それともラインを下げて5バックで構えるのか―。その方向性を固めるのは、森保一監督になる。
◇2022年のブラジル戦VTR 当時FIFAランク1位のブラジルと6万3638人が集まった国立競技場で6日に対戦。前半2分にFWネイマールのヒールパスからFWパケタに左ポスト直撃のシュートを浴びたが、以降はDF吉田と板倉を中心に体を張った守備で対応。後半開始からMF鎌田、同27分にMF三笘を投入するなど攻撃的なカードを切ったが、同32分にMF遠藤がFWリシャルリソンを倒してPKを献上。ネイマールに決められて0―1で敗れた。シュートは4本しか打てず、決定機は一度もなかった。