J1清水エスパルスの秋葉忠宏監督が13日、50歳の誕生日を迎えた。事前に報道陣からケーキで祝福された指揮官は「昔は人生50年って言ってましたから。

2回目の人間っていうことで、今までの経験、思いを色んな人に伝えていく、広めていくのも役目」と“伝道師”になると宣言した。50歳初陣となる18日のアウェー・川崎戦を制し、現在の11位から目標の10位以内浮上を目指す。

 これまでJでは群馬、水戸、清水を指揮。サッカー協会ではアンダー世代の日本代表コーチも務めてきた。「裏表含め色んなものが見えるようになってきた。若い時より先が読めるようになった。ようやく経験を伝えていい年(齢)が来た」。監督としては3クラブでJ通算316試合を指揮。積み重ねから得た教訓を、後進に余すことなく伝えることが責務と感じている。

 50歳初戦はアウェーで7位の川崎と対戦する。リーグ最多得点(60)の難敵だが「勝利で飾れるように。攻守に成長している姿を見せられるように、我々らしくアグレッシブにトライしたい」と言い切った。

同戦を制し、17位・横浜M、18位・横浜FCのどちらかが敗れると残留が確定する。

 監督として初のJ1シーズンは川崎戦含め、残り5試合となった。「現実的には(勝ち点差から考えて)10から16位の間になる。未来を照らせるように、その中でも最高順位で終わりたい」。チームがオフのこの日は家族と過ごして英気を養った。清水を愛し、清水に愛される熱血指揮官が五十路もフルスロットルで駆け抜ける。

(武藤 瑞基)

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