大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で開催されている大阪・関西万博が13日、閉幕する。この日、午後2時からEXPOホール「シャインハット」で閉会式が行われ、EXPOアリーナ「Matsuri」でも中継された。
「Matsuri」上空では空飛ぶクルマがデモ飛行。来場者は巨大スクリーンと空を見比べながら、秋篠宮ご夫妻が出席された様子が映し出されてスタートした。国歌斉唱などに続き、日本国際博覧会協会の十倉雅和会長(経団連名誉会長)が「世界が分断の危機に直面する中、160を越える国、地域、機関が集い、世界が多様でありながら一つであることを再認識したことは、大変意義深いと実感しております」とあいさつした。
和太鼓と演舞などのパフォーマンスが終わると、開催地を代表して大阪府・吉村洋文知事(日本維新の会代表)が登壇。「2800万人。万博において入場ゲートをくぐった参加者の総数です。1万人の第九で始まった開幕日。真夏の大空を待ったブルーインパルス。大屋根リングの上から見た絶景の夕日。個性豊かなパビリオンの数々。みんなで参加した毎日のイベント。どれも一生忘れられない思い出になりました」と述べた。
続いて政府を代表して石破茂首相が登壇。「開幕前は万博の意義、準備の進み具合などに心配の声もありましたが、皆さまの力で一つ一つ乗り越えていきました」と話した。さらに「分断よりも連帯、対立よりも寛容を大切にし、皆の心を一つにして、多くの方にご満足いただけた素晴らしい博覧会を作り上げることができました」と成功裏に終了した万博の意義を強調。また公式マスコットのミャクミャクに内閣総理大臣感謝状を授与したと明かして、開場を笑顔に導いた。
最後には秋篠宮さまがごあいさつ。「盛況のうちに滞りなくこの日を迎えたことを大変うれしく思います」と話された。さらに「このたびの博覧会を契機に多くの人が夢洲に集い、つながり、相互理解を深め、人類が直面している共通の課題への解決策をについて、ともに考える機会を得たことは、非常に意義深い」などと総括され「この博覧会における素晴らしい体験が、世代を超えて共有され、次世代へと引き継がれることを祈念し、閉会のあいさつとします」と結ばれた。