◆プロボクシング ▽日本スーパーフライ級タイトルマッチ10回戦 〇王者・山口仁也(2―1判定)同級1位・重里侃太朗●(14日、東京・後楽園ホール)

 メインイベントの日本スーパーフライ級タイトルマッチで、王者・山口仁也(25)=三迫=が同級1位・重里侃太朗(29)=志成=を2―1の判定で下し、初防衛に成功した。

 戦績は山口が7勝(2KO)1分け、重里が7勝(2KO)1敗2分け。

 両者は昨年10月の日本同級最強挑戦者決定戦で対戦。1―1の判定で引き分け、優勢点を得た山口が日本王者への挑戦権を獲得。山口は今年4月の同級王座決定戦で吉田京太郎(ワタナベ)を判定で下し王座を獲得していた。

 サウスポー同士の対決は、序盤から両者激しい打撃戦を展開。山口がガードを固めながら距離を詰め、接近戦で左右のショートをヒット。重里も中間距離から右ボディーアッパーからの左ストレート、ワンツーをヒットさせた。5回終了時の公開採点では、2者が48―47で山口、1者が49―46で重里を支持した。中盤以降、山口がさらにプレスを強めると、両者さらに激しい打ち合いを展開。ジャッジの採点は2者が96―94で山口、1者が96―94で重里を支持した。

 1年ぶりの再戦で接戦を制した山口は「今回も首の皮一枚つながったような感じ。まだまだですね。打ち合っても離れてもどちらでもやろうと思っていた。

向こうが離れてやりたがっていると感じたので、(距離を)詰めていった」と振り返った。

 この日は弟の友士(23)=三迫=と初めて同じ興行で競演した。2試合前に出場した弟は判定勝利を飾り、メインイベントの兄の入場時には日本王座のベルトを掲げてリングにも上がった。「今日の試合はやっぱり兄弟で勝つことに意味があると思っていた。そこをクリアできたのは本当に一番良かったなと思う。応援してくれる方は(兄弟で)一緒にやった方が嬉しいと思うので、またできたら」と笑顔で話した。

 三迫貴志会長は「かなり成長していた。重里君も1年前よりもっと頑張っていたが、こちらの方が圧倒的にパンチを当てていてダメージも与えていた。接近戦においてはかなり進化していたし、僅差とはいえ勝ち切ったことは大きい。決着はつけられたと思う」と評価。次戦はチャンピオンカーニバルでの防衛戦となる予定であることを明かした。

 山口は次戦へ向け、「この内容じゃまだまだ。

ディフェンス面だったり攻撃面だったり、やるべきことたくさんある。そこを一つ一つクリアして、また次に向かっていきたい」とさらなる成長を誓った。

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