◆2025 JERA クライマックスシリーズ セ最終ステージ 第3戦 阪神4―0DeNA(17日・甲子園)
2年連続の日本一の夢ははかなく消えた。今季限りで辞任するDeNA・三浦大輔監督(51)は涙をこらえきれなかった。
先発のケイが初回、佐藤輝に先制3ランを浴び、3回には大山に左翼フェンス直撃の適時二塁打を許した。今季防御率1・74の左腕が4回2/34失点と崩れると、打線も8回1死に代打・松尾が中前打を放つまで高橋の前に無安打に封じ込まれ、3連敗でスイープされた。
連続下克上はならなかったが、5年間で確かな手腕を発揮した。2年目以降は4年連続70勝&Aクラス入りし、昨季はリーグ3位から日本一に。集大成の5年目は「横浜奪首」をスローガンに掲げたが、目標の27年ぶりリーグ制覇には届かず、身を引く決意を固めた。
試合後には阪神・藤川監督から花束を贈られ、敵地で三浦コールを受けながらグラウンドを去った。死力を尽くした選手一人一人に感謝の言葉を伝え、ユニホームを脱いだ番長。三浦大輔監督の物語は、ひとまず終わりを迎えた。(太田 和樹)