◆2025 JERA クライマックスシリーズ セ最終ステージ第3戦 阪神4―0DeNA(17日・甲子園

 「2025 JERA クライマックスシリーズ セ」の最終ステージ(S)第3戦は、リーグ優勝の阪神が2位のDeNAに3連勝し、アドバンテージ1勝を含む4勝で23年以来、2年ぶり8度目の日本シリーズ(S)進出を決めた。初回に佐藤輝明内野手(26)が先制3ラン。

高橋遥人投手(29)が8回1死まで無安打無失点に抑え、CS初勝利を挙げた。広島との23年最終Sに続いてスイープ。最優秀選手賞は阪神・森下翔太外野手(25)が選ばれた。25日にパ・リーグ本拠地で開幕する日本Sでは、2年ぶり3度目の日本一を目指す。

 阪神の先発・高橋が苦い記憶を払しょくした。8回1死まで無安打投球。ノーヒットノーランの気配も漂う中で代打・松尾に中前打を浴び、その後に満塁とピンチを広げて石井にバトンを託したが、甲子園には万雷の拍手が降り注いだ。「(快挙は)意識していた。緊張や不安とかに勝てたのが良かった」とホッとした表情で語った。

 3回先頭・石上からセCS新記録の5者連続三振を記録するなど、8回途中3安打無失点7奪三振と相手打線を圧倒した。過去CS通算4試合登板で0勝3敗、防御率4・50。昨年のCS第1S第2戦では同じDeNA戦(甲子園)に先発し、5回4失点で、チームも敗退した。

「去年のことも考えてしまう。そういう中で自分の投球ができたのは(自分を)褒めてあげたい」。無双左腕がよみがえった。

 左手首のプレート除去術から復帰した今季は3勝1敗、防御率2・28。計5度の手術を乗り越えてきた不死鳥は「まだまだ良くなっている途中。もっと良くなる」と語気を強めた。日本シリーズも「頑張りたい」と出番を待つ。仲間のために、ファンのために、全力を尽くす。(中野 雄太)

編集部おすすめ