◆報知新聞社後援 第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)予選会(18日、東京・立川市陸上自衛隊立川駐屯地スタート、国営昭和記念公園ゴール=21・0975キロ)

 前回の本戦で18位の山梨学院大は3位で通過し、6年連続39回目の出場を決めた。予選会には42校が出場し、各校の上位10人の合計タイムで競い、10位以内の大学が箱根駅伝(来年1月2、3日)の出場権を獲得。

前回優勝の青学大はじめシード10校、予選会通過10校とオープン参加の関東学生連合の計21チームが新春の箱根路に臨む。

 「3位、山梨学院大」のアナウンスが会場に響くと、昨年2月に就任した大崎悟史監督(49)、平八重充希(4年)、阿部紘也(2年)らが歓喜した。

 10月、「ハローキティ」など人気キャラクターを手がけるサンリオとスポンサー契約を結んだ。サンリオの創業者である辻信太郎氏の出身が山梨であることなどがきっかけで契約が実現したが、今回、選手は右胸にハローキティのロゴが入った新ユニホームを着用。見た目は愛くるしいが、心に古豪復活への熱い思いを宿し、躍動した。

 大崎監督は「夏合宿を通じて去年よりも力がついている。今回の結果は十分です。(サンリオの)良い影響はあったと思う。キティちゃん、と声をかけられる選手もいて、私も視線を感じた。本戦ではシード争いをするところを見せたいです」と言葉に力を込めた。

 箱根は18位でシード権を逃したとはいえ、4人が区間10以内と悲観する内容ではなかった。ケニア人留学生のジェームス・ムトゥク、平八重充希(ともに4年)ら中心選手はここまで順調に調整し、しっかり予選会に照準を合わせ結果を出した。

本線でどこまで勝負できるか。過去3度の優勝を誇る名門は、チーム一丸で箱根に挑んでいく。

 日本選手のトップ集団をけん引した山梨学院大・阿部絋也(2年)「想定した以上のペースでの走りができてよかった。夏合宿ではチーム内で自然と競い合うようになり、それが底上げにつながったと思う。個人的には前回の本戦は区間賞を逃したので、今年は目指したいです」

 【第102回箱根駅伝シード校】青学大、駒大、国学院大、早大、中大、城西大、創価大、東京国際大、東洋大、帝京大

 ◆山梨学院大 1985年、強化指定クラブとして本格始動。箱根駅伝は87年に初出場。89年に初めて留学生を起用。優勝3回(92、94、95年)。出雲駅伝優勝6回、全日本大学駅伝は2位が10度。練習拠点は甲府市。タスキの色はC2Cブルー。主なOBに87年大会10区を走った漫画家の高橋しん氏、08年北京五輪男子マラソン代表の尾方剛氏(広島経大監督)。

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