東京六大学野球秋季リーグ戦第6週第1日▽明大9―2早大(18日・神宮)

 首位・明大が3連覇中の2位・早大に17安打9点と打ち勝ち、開幕7連勝。5季ぶり44度目の優勝に王手をかけた。

先発した151キロ左腕・毛利海大(4年)が7回3安打2失点の好投で、早大・伊藤樹(4年)との“ドラ1候補対決”を制し、3勝目を挙げた。慶大は延長11回の末、立大に先勝。エース右腕で主将の外丸東真(4年)が10回途中から救援。慶大史上16人目となる通算20勝目(14敗)をマークした。

 自身の過去に落とし前をつけた。毛利は勝利の瞬間、充実の表情で整列に加わった。5季ぶりVに王手をかける白星。打倒ワセダを自らに課し、そして勝った。宿敵への並々ならぬ思いをこう表現した。

 「優勝決定戦で負けてから、この日のためにやってきた。強い気持ちを持ってマウンドに上がった」。早大は昨秋、今春と2季連続で優勝決定戦に先発しながら、敗れた因縁の相手。

同世代の好敵手・伊藤樹には2度のプレーオフを含み、5度目の先発対決で初めて勝った。「樹には1度も勝てていなかった。点を取ってもらうまでは、何とか粘っていこうと」。7回を96球とテンポの良さが際立ち、攻撃に流れを呼び込んだ。

 10月23日のドラフト会議では即戦力の1位候補として人気を集める。だが「何も考えず。自分の投球だけをして、それを評価してもらえたら」と毛利。さあ王手。リーグ創設100周年。節目のVを携え、運命の日を迎える。(加藤 弘士)

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