巨人・石塚裕惺内野手(19)が20日、2年目の来季へ“1軍完走”を照準に定めた。ルーキーイヤーの今季は9月に初昇格し、プロ初安打をマーク。

次に見据えるのは常時1軍だ。「1軍でいろいろ感じたこともありましたし、あそこでプレーしたいという思いが強い。来季はずっと居続けて、戦力になれるようにやっていきたい」。高卒2年目野手がシーズンを通して1軍に登録され続けたのは球団では08年の坂本が最後。高いハードルを自らに課した。

 悔しさを糧に、視線を上げている。イースタン・リーグで打率3割2分7厘、3本塁打、25打点をマーク。1軍デビューも果たし、9打数1安打、打率1割1分1厘だった。2軍では192打席で三振はわずか19と対応力を示した一方で、1軍では4打席連続三振を喫した。「1軍の投手のキレやスピードを感じた。足りない部分はたくさんある」。高いレベルを体感した上で、「いい形で振ることと、体づくりを重点的にオフはやる」と打撃を磨くとともにスケールアップを図る。

 1軍で戦い続けるには故障しない“鉄人ボディー”も不可欠と心得る。今季は予防が難しいけがとはいえ、左手の故障で2度の離脱を経験。「防げることは防ぐ。そのためにトレーニングを1年間通してやっているので継続していきながら、体も大きくなっているので動きに変換したい」と、「キレ」をテーマにプロ仕様のフィジカルへと整える。

 「みやざきフェニックス・リーグ」の試合がなく休養日だったこの日は、野球教室が開催された宮崎市立池内小学校を訪問。講師役を務め、キャッチボールなどで交流した。「フェニックスで課題に取り組んで、いいオフシーズンを過ごしたい」と思い描く19歳。鍛錬の秋を経て、ブレイクの2年目につなげる。(宮内 孝太)

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