プロ野球・ドラフト会議が23日に行われる。今年は創価大・立石正広内野手(21)と健大高崎・石垣元気投手(18)が目玉。
8月中旬、徳島の篠崎はリーグ戦で157キロをたたき出した。193センチの長身から140キロ台中盤のフォークを織り交ぜ、今季は47回1/3の投球回を上回る49三振を奪った。充実の2年目を過ごし、球団13年連続指名の最有力候補に挙がる。「楽しみです。高校(東京・修徳)の時以上に手応えを感じている」と、迫る運命の日に胸を膨らませた。
高校時代に最速148キロの長身右腕として注目されたものの、ドラフト指名はされなかった。「自信を持っていたので、頭が真っ白になった」。大学や社会人の道もあったが、「姉妹が多く(姉1人、妹2人)、自分だけが野球をやっているのは、わがまま。大学より(金銭的な)負担を減らせる」と、最短1年でのNPB入りも見据えて徳島に入団した。
「1年目はただ、がむしゃらにやるだけだった」。2登板、計3イニングに終わり、オフに自身と向き合った。弱かった上半身を中心に鍛えた結果、体重に変化がないまま、筋肉量だけが大幅に増加。迎えた今季、球速はみるみる上がった。7月のソフトバンク3軍戦では、一時154キロで伸び悩んでいた最速が155キロに到達した。救援で4回を無失点、7奪三振と内容も良く、これを境にフォークも大きな武器へと成長した。
独立リーグはシーズンオフに給料が出ないため、アルバイトにも励んだ。昨年11月から2か月間、週に5日ほど出勤したのが「GU」。ドジャース・大谷と同身長の体格の男性が店内にいれば、目立ったに違いない。「服は興味がないんですけど…。時給が高かったので」と、品出しやレジを担当。バスでの長距離移動など、独立リーグの過酷な環境をすぐに受け入れた右腕も「野球以外で稼ぐことが結構、『苦』だった。
同リーグの高知から阪神入りした石井が今季、大ブレイクした。「尊敬します。ああいう結果を自分も出せるんじゃないかと思える」。四国からNPBへ―。篠崎のサクセスストーリーは、もう動き始めている。(瀬川 楓花)
◆篠崎 国忠(しのざき・くにただ)2005年6月12日、東京・足立区生まれ。20歳。興本(おきもと)小2年時に扇ターキーズで野球を始め、修徳中では軟式野球部。修徳では1年秋からベンチ入りし、2年夏から背番号1。甲子園出場なし。24年に徳島入団。










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