◆関西学生秋季リーグ 最終節2回戦 立命大4X―3同大(20日・わかさスタジアム京都)
立命大がサヨナラ勝ちで同大に連勝し、12季ぶり(コロナ禍中止の20年春を除く)の優勝を決めた。角井翔一朗一塁手(4年)が、新リーグでは1シーズン最多に並ぶ今季5本塁打目を放つなど2安打3打点と大暴れ。
復活Vに沸いた。延長10回1死一、二塁、サヨナラ二塁打の坂下晴翔の打球を追うように、立命大ナインがベンチを飛び出した。24年春は大学史上初の10戦全敗。当時、就任直後だった片山正之監督はこの日、胴上げされ、「2年間、『当たり前のことを誰にもできないくらい徹底しよう』と言ってきた。あとは選手の技術を生かして、それが花開いた」とかみしめた。
指揮官の言葉を体現したのが角井だ。2回無死二塁、高めの直球を捉えた先制の中越え2ランは、先輩の下山真二氏(元オリックス)ら2選手に並ぶ今季5発目。7回には一時勝ち越しの右越え三塁打も放ち、「自分を信じて打つだけ。気持ちが乗った」と胸を張った。
智弁和歌山の21年夏の甲子園Vメンバーだが、大学では今春までリーグ戦先発出場なし。
卒業後は一般企業への就職を考えており、野球を続けるかは未定だ。「自分が納得する進路をいろいろな方と話して決めたい」。大きな決断を前に、まずは全国の舞台へ―。急成長を遂げた豪快なスイングで、神宮切符を勝ち取る。(瀬川 楓花)