ドジャース大谷翔平投手(31)が敵地でのブルージェイズとのワールドシリーズ第1戦前日の23日(日本時間24日)、カナダ・トロントのロジャーズセンターで行われた公式会見に出席した。

 大谷は「前回(昨年4月)はかなりブーイングがあったので(笑)。

それも含めて野球に対する愛じゃないかなと思っているので、そういう面も含めて素晴らしいファン層だなと思いますし、素晴らしい国民性というか。そこも含めて楽しみたいと思います」と話し、第1戦で初対戦となる新人右腕イエサベージについては「まず軌道というか、投げ方も含めて独特ではあると思うので。それが自分の中でどう見えるのかなというのが一番かなと思うので。まず第1打席からそういう確認が大事かなと思います」と力を込めた。

 大谷がFAだった23年オフ。ブ軍はド軍などと並んで移籍先の最終候補まで残っていた。同年12月の争奪戦最終盤、米国の敏腕記者が大谷がトロントへのチャーター機に乗り込んだという情報を発信。真相は全くの誤報だったのだが、24年4月にトロントで行われた試合では大ブーイングを浴びせられた。それでも「僕がブルージェイズのファンだったら普通にブーイングすると思う」と意に介さず、本塁打を放っていた。

 ドジャース移籍1年目だった昨季は、自身のメジャー7年目にして初めてポストシーズンに進出。地区シリーズでパドレス、ナ・リーグ優勝決定シリーズでメッツを破ってワールドシリーズに駒を進めた。ワールドシリーズでは第2戦で二盗を試みた際に左肩を脱臼。

第3戦以降も強行出場を続けたが、本来の力を発揮出来なかった。昨季は23年9月に受けた右肘手術の影響で打者専念だったが、今季は第4戦の先発も見込まれ、二刀流で挑む頂上決戦だ。

 6月に投手復帰した今季は、本塁打王こそ逃したが自己最多の55本塁打。ポストシーズンではワイルドカードシリーズ第1戦の本拠地・レッズ戦で2本塁打を放って好スタートを切った。フィリーズとの地区シリーズでは第1戦に先発してポストシーズン初登板ながら6回3失点で勝利投手。打者としてはシリーズを通して苦しんだが、存在感を見せた。

 ブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズでもなかなか打撃の状態は上向かなかったが、先発した第4戦で投げては7回途中2安打無失点10奪三振、打っても初回先頭弾を放つなど3本塁打という投打で圧巻の活躍を見せて、4連勝突破に貢献した。

 ポストシーズンではここまで投手としては2試合に登板して2勝無敗、防御率2・25。12イニングを投げて19三振を奪っている。打者としては全10試合にフル出場し、41打数9安打の打率2割2分ながら、5本塁打、9打点をマークしている。

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