将棋の第47期女流王将戦三番勝負第3局が29日、東京・渋谷区の将棋会館で行われた。後手の西山朋佳女流王将=白玲=が中七海女流三段を破り、4連覇を達成した。

 昨年11月に奨励会を退会し、女流棋士デビューした中との初めての番勝負で「(中さんの)データとして残っている棋譜も少なくて未知数で楽しみもあり、緊張感のあるシリーズ」。2勝1敗で防衛したが「結果こそ幸いしたけど、2連敗してもおかしくなかった。知らない手でその場で対応することもあって、苦しい時間が多かった」と振り返った。

 通算獲得タイトル数は20期に到達し、中井広恵六段超えの単独3位に浮上。「たくさん対局がある中で頑張ってきて、注目してもらえるのは光栄なこと。中井さんも偉大な方なので、名を連ねられてうれしい」と喜んだ。

 10月は女流王将戦だけでなく、白玲戦も行われた。「1局1局に照準を合わせていければという意識」で、いずれも防衛。女流名人リーグ(主催・報知新聞社など)最終局を含む2局など、11月も前半から対局が続くが、つかの間のオフを「一日、時間を忘れてゲームしたい」と楽しむ予定だ。

 本局が番勝負デビューとなった中は、惜しくも敗れた。

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