◆米大リーグ ワールドシリーズ第6戦 ブルージェイズ1―3ドジャース(31日、カナダ・オンタリオ州トロント=ロジャーズセンター)
ドジャースは31日(日本時間11月1日)、ワールドシリーズ(WS)第6戦の敵地・ブルージェイズ戦で接戦を制して対戦成績を3勝3敗として逆王手をかけた。「1番・DH」でフル出場した大谷翔平投手(31)は3戦ぶりの安打を放つなど申告敬遠を含め3打数1安打。
希望をつなげた勝利に、大谷はホッとしたように表情を崩した。2点リードの9回無死二、三塁のピンチをしのいでつかんだWS3勝目。1死からの左直併殺がチャレンジとなり、ナインの先頭に立って中堅のビジョンに流れたリプレーの映像を見つめ、勝利が決まるとハイタッチで同僚と喜びを分かち合った。
崖っぷちから、逆王手をかけて球団初の2年連続世界一まであと1勝。大谷には大役が任される可能性が浮上した。第7戦は中4日でグラスノーが先発予定だったが、この日の9回に登板。試合後、ロバーツ監督は、山本以外の12投手について「全員が登板可能だ」と明言。総力戦となる。
大谷は第4戦で7回途中で93球を投げて、4失点。
ロバーツ監督は、大谷の起用法について「先発かリリーフか彼の温度感(意向)を確認しているところ」と話すにとどめた。この日3球だけだったグラスノーの状態や、各投手の相手打者との兼ね合いも考慮しての最終判断になるが、打者での出場を考慮すると先発して短いイニングを投げる「オープナー」として起用される可能性が高そうだ。
“大谷ルール”で、先発した場合には降板後もDHで出場が可能だが、救援の場合は降板すると、いずれかのポジションを守る必要がある。さらに救援では打者で出場しながら右翼のブルペンで調整する必要もある。負担を考えれば、先発登板するのが自然な流れとなる。
打撃でも復調への兆しを見せた。両軍無得点の3回2死二塁では、当然のように申告敬遠で出塁。
残り1試合。大谷が二刀流で新たな伝説をつくる舞台は整ったとも言える。ニューヨーク・ポスト紙(電子版)では、延長18回の死闘で試合中に右脚がつった第3戦の試合後に点滴を受けていたとも報じられるなど、疲労が残っていないわけはない。ロバーツ監督は「自信がある。我々全員がそうだ。経験したことのないことがたくさんある。選手を信頼し、試合に勝とうとするだけだ」と気合十分。極限で迎える最高の舞台。
◆大谷の世界一VTR
▽23年WBC 二刀流で躍動。準々決勝のイタリア戦で先発。準決勝メキシコ戦では9回先頭で二塁打を放ち、逆転劇を呼んだ。決勝の米国戦では最終回に抑えで登板、2死から盟友トラウトを三振斬り。帽子とグラブを放り投げて歓喜の雄たけびを上げた。
▽24年WS 右肘手術明けのシーズンは打者に専念。ヤンキースとの第2戦でスライディングした際に左肩を亜脱臼したが、出場を継続。シリーズを通じてわずか2安打だったものの、打席に立ち続けることで相手の脅威であり続け、移籍1年目で悲願の世界一に到達した。
◆大谷のNPBでの登板間隔
16年のクライマックスシリーズ最終Sでソフトバンクとの〈1〉戦(10月12日)に先発し、〈5〉戦(同16日)にリリーフした中3日が最短の登板間隔。レギュラーシーズンでは13年の8月18日ソフトバンク戦、同23日オリックス戦にリリーフ→先発登板で中4日が最短。ともに先発では16年9月7日のロッテ戦から同13日のオリックス戦の中5日が最も短い登板間隔となる。
〇…打撃不振で、4番に配置転換されたベッツは2点適時打で勝利の原動力となった。試合後、FOXスポーツ局に生出演。「第7戦は大谷が先発ですよね」と司会者に振られ「ショウヘイの人生はまるで運命みたいだなと。WBCでも完璧なシチュエーションが現れて、それをものにした。だから第7戦、これ以上の筋書きはないよね」と、ニヤリ。「彼にとって完璧な瞬間だと思う。この瞬間のために生まれてきたし、本当に味方でよかった」と連覇を予言した。










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