◆米大リーグ ワールドシリーズ第7戦 ブルージェイズ―ドジャース(1日、カナダ・オンタリオ州トロント=ロジャーズセンター)

 「キケ」の愛称で親しまれるドジャースのE・ヘルナンデス内野手が1日(日本時間2日)、ワールドシリーズ第7戦の試合前に会見し、前日の第6戦でブルージェイズの投手陣が見せた“まさかの行動”に感謝を込めた。ドジャースは救援左腕ベシアがWS直前に「家族の深刻な問題」でチームを離脱。

ド軍救援陣はベシアの背番号「51」が記された帽子を着用していたが、前日にはブルージェイズの投手陣の帽子にも「51」が刻まれていた。

 頂上決戦の最中ながら、チームの垣根を超えた気遣いに、キケは「彼らがそんなことをしてくれるなんて、本当に信じられないほど素晴らしい」と感激。「ワールドシリーズで勝とうとしている最中なのに、人生は野球よりも大きなものだということを理解している。そんな大事な試合の中でああいうことをしてくれた彼らには、本当に敬意を表したい。そして、我々が心から感謝していることを、彼らに知ってほしい」と、感謝を込めた。

 ベシアは今季レギュラーシーズン中68試合に登板。ポストシーズンも7試合登板で2勝を挙げ、ドジャースのリーグ優勝に貢献していた。球団は23日(日本時間24日)に「家族の深刻な問題によりチームを離れていることを、心を痛めつつお知らせします。彼と妻のケイラは現在、深刻な家族の問題に対処中です。ドジャース組織全体としてベシア一家の皆様に思いを寄せ、後日改めて状況をお知らせいたします」と報告していた。

 3勝3敗で迎えた運命のワールドシリーズ第7戦。大谷翔平投手が先発を託され、キケも「8番・左翼」でスタメンに名を連ねた。

「今夜どんな結果になろうとも、彼らがしてくれたことには心から感謝しているよ」とキケ。互いにリスペクトし合う両軍が、運命の最終決戦に挑む。

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