◆米大リーグ ワールドシリーズ第7戦 ブルージェイズ―ドジャース(1日、カナダ・オンタリオ州トロント=ロジャーズセンター)

 ドジャースのD・ロバーツ監督(53)が1日(日本時間2日)、3勝3敗で迎えた運命のワールドシリーズ(WS)最終第7戦、敵地・ブルージェイズ戦の試合前会見に出席した。前日の第6戦終了後には先発投手を明かさなかったが、大谷翔平投手(31)が中3日で先発することが発表された。

1998年~2000年のヤンキース以来で、球団としては史上初のWS連覇をかけた大一番を二刀流に託した。

 ド軍にとってWS第7戦はアストロズと対戦した2017年以来8年ぶり。当時はダルビッシュ有(現パドレス)を先発に送り出したが、2回途中で5点を失って1―5で敗れた。指揮官は「あの時は序盤の早い段階でリードを許した。今回は違う展開になると思うし、違う結果になることを願っている。ただ、緊迫感を持って采配しなければならないとは思う。あの特定の試合から何かを学んだとは言えないし、今は違うチームであれから8年たっている。メンバーも異なるし、自分としては状況を見て、感じ取り、反応し、選手を勝利に導くための最善の配置をするだけ」と力を込めた。

 今年のWSでは10月28日(同29日)に本拠地で第4戦に先発した大谷。7回途中で93球を投げ、6安打4失点で敗戦投手になったが、そこから中3日で再び二刀流出場する。メジャーではエンゼルス時代の23年4月に一度だけ中3日の経験があるが、その時は降雨中断の影響もあり、2回降板からの中3日だった。

 2勝3敗で迎えた前日31日(同11日1日)の第6戦では、先発の山本由伸投手(27)が6回5安打1失点6奪三振。

3試合連続完投はならなかったが、ポストシーズン(PS)通算6勝目で日本人最多記録を更新し、逆王手をかけた。山本はダルビッシュ、田中将大を渡米2年で超えた。3―1と2点リードの8回から登板した佐々木朗希投手(23)は回またぎとなった9回に無死二、三塁の大ピンチを招いて降板したが、当初は第7戦の先発が有力視されていたグラスノーが4番手で“神リリーフ”を見せて試合を締めた。「1番・DH」で先発出場した大谷は8回に3試合、17打席ぶりの安打となる左中間フェンス直撃の二塁打を放つなど3打数1安打1四球だった。

 米紙「ニューヨーク・ポスト」によると、WS第3戦の試合終了後に点滴治療を受け、第4戦に強行出場したという大谷。ギリギリの状態だが、勝っても負けても今季最終戦。チームとして総力戦で臨む中、大谷が先陣を切る。山本も連投での登板を志願しており、明日なき戦いに全員で挑む。

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