◆米大リーグ ワールドシリーズ第7戦 ブルージェイズ―ドジャース(1日、カナダ・オンタリオ州トロント=ロジャーズセンター)

 ドジャース・山本由伸投手(27)が1日(日本時間2日)、3勝3敗で迎えた運命のワールドシリーズ(WS)第7戦、敵地・ブルージェイズ戦で4―4の9回1死一、二塁から6番手で登板した。6回96球を投げて5安打1失点、勝利投手となった第6戦から連投となった。

 第5戦先発のスネルがつくったピンチでマウンドへ。いきなりカークに死球を与え、1死満塁とサヨナラ負けの絶体絶命の状況となったが、バーショを二ゴロで本塁封殺に仕留めると、クレメントの当たりは左中間へ。左翼のE・ヘルナンデスと中堅パヘスが交錯したが、パヘスがつかみ捕った。ベンチでは大谷翔平投手(31)が何度も何度も絶叫していた。

 山本は5回のドジャースの攻撃が終わると、第5戦に先発したスネルとともにベンチから外野のブルペンに移動していた右腕。前日31日(同11月1日)の第6戦では、6回5安打1失点6奪三振。3試合連続完投はならなかったが、96球を投げてポストシーズン通算6勝目は日本人最多記録を更新し、ダルビッシュ有田中将大を2年目で超えた。普段なら先発翌日の連投はあり得ないが、この日は勝っても負けても今季最終戦。山本は試合前にグラウンドでキャッチボールを実施していた。

 山本は第6戦の試合後、「(第7戦は)できれば応援を頑張りたい(笑)」と話していたが、ロバーツ監督はこの日、「全員は登板可能だ」と説明。「彼(山本)自身は『もし調子が良ければぜひ投げたい』と。彼の姿勢はもはや肉体的な次元を超えていて、これはメンタルの領域だ。

彼は私が見てきた選手の中でも、精神的に最も強い選手の1人」と称賛した。WS第2戦で完投勝利した山本は延長18回の死闘となった第3戦で結局登板はしなかったものの、幻の19回に向けてブルペンで登板準備する姿があった。

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