◇国際親善試合 日本2―0ガーナ(14日・豊田スタジアム)

 FIFAランク19位の日本は、来年の北中米W杯出場を決めている同73位のガーナを2―0で破った。2試合連続でキャプテンマークを巻いたMF南野拓実(30)が、前半16分に先制弾。

ブラジル戦から2戦連発となる代表戦通算26得点目を挙げ、MF木村和司(67)と並んで歴代8位とした。後半15分にもMF堂安律(27)が加点。攻守の切り替えの速さで圧倒し、両チームの対戦成績は日本の通算6勝3敗となった。

 ゴール後の表情に貫禄が漂った。前半16分。南野は、MF佐野からペナルティーエリア手前でパスを受けると、右足でシュート。冷静に相手GKと駆け引きし、ゴール右隅に流し込んだ。2戦連発となり「先制点が欲しかった。良かったかなと思う」とクールに回顧。代表戦通算26得点目で、FW大迫勇也を抜いて歴代8位のMF木村和司と並んだ。本職がMFの選手では本田圭佑香川真司に次ぐ3位タイ。C大阪、日本代表の先輩にあたる香川の記録にはあと5点に迫り「難しいとは思うけど、ゴール数よりも重要な試合でのゴールが大切。

W杯の中でかもしれないですし、その時のために状態を維持してやっていければ」と見据えた。

 日本を勢いづける存在だ。MF遠藤が不参加となり、キャプテンマークを巻いて臨んだ10月14日のブラジル戦(3○2、味スタ)。0―2から自身のゴールが反撃ののろしとなり、W杯優勝5度のサッカー王国から逆転で歴史的初白星を奪った。快挙にも「その前も含めて勝ち切れてない」と決して満足はせず。ブラジル戦前まで、メキシコ、米国、パラグアイとのテストマッチで2分け1敗と未勝利だった事実を忘れなかった。

 「勝ち切ること」を念頭に置いて臨んだガーナ戦。森保ジャパン最多70試合出場の大黒柱は再びゲームキャプテンを務めた。「代役」と話しつつ「キャプテンマークを巻くことに関して誇らしく思うし、光栄。『巻いているからこそ』とは思わないが、主将として勝利に貢献できていることはうれしく思う」と胸を張った。

 発奮材料もあった。C大阪からザルツブルク(オーストリア)へと、自身と同じ道をたどる21歳のMF北野が今回初選出された。

「セレッソの時から見ていた。僕を超えていく選手なんだろうなっていうふうに思う」と言いつつ、先輩は結果で威厳を示した。

 来年1月で31歳を迎え、現招集メンバーでは3番目の年長者となる。18日の南米のボリビア戦に向け「良い準備をして、勝利へ向かって頑張っていきたい」と南野。A代表通算得点数では、森保ジャパン最多の背番号8が3連勝へとけん引する。(森口 登生)

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