ＭＦ北野颯太が代表デビュー「楽しい時間でしたし、幸せな時間でした」耳に届いたチャントと強めた結果への意識 (2025年11月15日)

◇国際親善試合 日本２―０ガーナ（１４日・豊田スタジアム） ＦＩＦＡランク１９位の日本代表は、ホームで同７３位のガーナ代表に２―０で勝利した。今回が初招集となったＭＦ北野颯太（ザルツブルク）は、後半３０分から途中出場した。 待望の瞬間が訪れた。２点リードの後半３０分、背番号２４を背負った２１歳が初めて代表のピッチに立った。ＭＦ久保建英と代わって、右のシャドーで出場。「そこまでピッチに入ったら緊張することもなく『代表戦や』っていう変な気負いもなく。気持ち的にはのびのびできたかなと思います。楽しい時間でしたし、幸せな時間でした」と、デビュー戦を振り返った。 得点にはつながらなかったが、連続して相手を追い回せる豊富な運動量や相手ＤＦの背後を突く攻撃センスは随所に見せた。「啓介と近い距離でプレーすることになると思っていたので特徴をうまく生かしながら自分の生きるようなプレーは試合前からイメージしていました。俺らはぐいぐい行きたかった中で、後ろの選手にはちょっと迷惑をかけましたけど、後ろはちょっと我慢して。その意見のずれはありましたけど、そこは次の試合で調整できればと思います」と自身のプレーを振り返る。ＭＦ佐藤龍之介、ＦＷ後藤啓介ら２０歳前後の３人で前からプレスをかけ続け、１５分の間でも結果を残そうとする姿勢がプレーからにじんだ。「やっぱり僕らからからしたら攻撃の時間を長くしたいですし、いきいきしすぎたというか…」と頭をかいたが、これも若手の勢い。先制弾のＭＦ南野拓実も「練習からギラギラしていた」と姿勢をたたえた。 試合中には、Ｃ大阪時代のチャントも響いた。試合中の北野の耳にも届いていたようで「びっくりしました、感動しましたあれは。『歌ってくれてるわ』と思って、すごい懐かしい…しかもこんな舞台で歌ってくれて幸せでした」と感謝した。ゴール裏の横断幕にも気づいていたといい「ザルツ（ブルクに）行ってからもそうですし、気にかけてくれている。代表の舞台でも歌ってもらったり、旗があったり。改めてセレッソサポーターの皆さんに支えられていると感じましたし、そういう人たちを喜ばせてあげなきゃいけないなって思いました」と、思いを強めた。 Ｃ大阪時代から応援し続けてくれるサポーターとの思い、常々口にしてきた代表でのデビュー。生涯記憶に残るであろう１５分間を過ごしたが、プレーとしては「ただデビューしただけっていう感覚なので」ときっぱり。１８日のボリビア戦では結果でも魅せる。