13日(日本時間14日)、米大リーグ(MLB)のMVPが発表され、ドジャース大谷翔平が3年連続4度目の満票選出された。これで歴代最多のバリー・ボンズの7度に次いで歴代2位に進出した。

 3位となる3度の受賞者にはヤンキースのアーロン・ジャッジら11人いる。この中に大谷翔平デビュー以来比較対象となっていた元祖二刀流で通算714本塁打を放ったベーブ・ルースが入っていないのを不思議がる日本のファンがいるかもしれない。それはルースがプレーしていた時期に起因している。

 米記録サイトのベースボール・リファレンスによれば、現在のような全米野球記者協会会員によるMVP投票がスタートしたのは1931年。それまでMLBのMVPには自動車会社のチャールマーズ社が1911年から14年まで表彰していたが、その後中断。ア・リーグでは1922年から28年まで独自に選出。ところがこの受賞者は1度選出されたら2度目は対象外となるのだった。

 1914年デビューのルースは、そのため受賞したのは41本塁打130打点、打率3割9分5厘をマークした1923年の1度きりだったのだ。今回、大谷受賞の際にも大きくとりあげられていたどれだけ勝利に貢献したかを示す指標としての「WAR」は、リファレンスによれば14・1。この数字は大谷が2023年エンゼルス時代の最高値10・0(44本塁打、95打点、打率・304、10勝5敗)をも大きく上回る数値だ。

 ちなみに大谷のWARがリーグ首位だったのは3度だったがルースは11回もある。時代が違うといえばそれまでだが、もしルースが現在のようなMVPの表彰制度があれば、何度受賞していたのだろうか、興味深い。

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