◆第60回デイリー杯2歳S・G2(11月15日、京都・芝1600メートル、良)

 2023年ジャンタルマンタルを始め18年アドマイヤマーズ、21年セリフォスなど、勝ち馬に後のG1優勝馬が名を連ねる伝統の2歳重賞は8頭立てで争われ、1番人気で坂井瑠星騎手が騎乗したアドマイヤクワッズ(牡、栗東・友道康夫厩舎、父リアルスティール)が、新馬からの連勝で重賞初勝利を飾った。勝ちタイムは1分33秒1。

13年にホウライアキコがマークした1分33秒2を更新する2歳コースレコードとなった。

 同馬は10月の東京の芝マイルでデビュー。完全に前残りと思われた競馬のなか、上がり最速の33秒3の脚で鮮やかに差し切り、勝利を挙げた。坂井瑠星騎手は昨年のランフォーヴァウに続き、同レース連覇。友道厩舎は、18年アドマイヤマーズ以来の2勝目で、同馬は次戦の朝日杯FS・G1も勝っている。

 冠名も同じで、厩舎の偉大な先輩に続くタイトルを手にしたクワッズには、明るい未来が開けた。

 2着は2番人気のカヴァレリッツォ(クリスチャン・デムーロ騎手)で、3着は7番人気のアイガーリー(武豊騎手)が入った。

 坂井瑠星騎手(アドマイヤクワッズ=1着)「初戦から非常に期待していた馬です。順調に良くなって、力通りだと思います。特に決めてはいなかったですけど、この馬のリズムで運びました。反応がすごく良かったですし、2着馬もしぶとかったんですけど、いい勝負根性を見せてくれました。競馬を理解して、道中の進み具合や、反応が良くなりました。

初戦、2戦目といい内容で、(さらに)上でもやれる力があります。友道厩舎で初めて重賞を勝てましたし、オーナーもたくさん乗せていただいているので、このチームで勝てたのがうれしかったです」

 友道調教師「新馬戦はゲートを出てモサッとしていましたが、今日はテンから楽についていくことができました。一回使った上積みもありましたね。直線はマッチレースになりましたけど、最後まで頑張ってくれた。勝負根性も確認できましたし、当日輸送も経験できて、これからさらに楽しみです。新馬戦とは違うコース、当日輸送もクリアできましたし、ひとつひとつステップアップしています。この後は予定通り、馬の状態を見て朝日杯FSに向かいたいと思っています」

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