◆天皇杯 ▽準決勝 町田2―0FC東京(16日・国立)

 J1町田はFC東京に2―0で勝利し、初の天皇杯決勝進出を決めた。スコアレスのまま延長戦に突入すると、延長前半13分にこの日が25歳の誕生日MF林幸多郎が値千金の先制弾。

延長後半4分には途中出場のFWオセフンが追加点を決めて突き放した。

 この試合の前哨戦となった9日のリーグ戦では0―1で敗北。黒田剛監督が「同じピッチで、同じ相手に2回連続で負けることはこれ以上の屈辱的なことはないと。それが選手の心を動かして今日のゲームに入ってくれた」と語るように、この週は1時間超えのミーティングを3日連続でやるなど、徹底的に対策を練った。執念の勝利に、黒田監督は「用意周到にしっかり選手と向き合いながら、応えてくれて、実践してくれた」と勝利の喜びをかみしめた。

 国立競技場は、青森山田高の監督時に全国高校選手権で何度も戦った舞台。「カップ戦の準決勝で負けた記憶は一度もない。いっぱい勝たせてもらった競技場の1つ」と吉兆の場所で、「自信を持って、勝負運を選手たちに乗り移らせて決勝戦も戦いたい」と話した。

 次はついに決勝(22日)に望むことになる。相手は2連覇を目指す“横綱”の神戸。相手に不足はない。喜びに浸りながら、指揮官は「まだあくまでファイナルを決めたに過ぎない」と切り替える姿も見せると「この国立競技場でファン・サポーターに最高の笑顔を届けられるように、また胸に星を1つつけられるように、クラブの歴史を刻められるように最高の準備をしたい」と意気込んだ。

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