ノルディックスキー・ジャンプ女子で18年平昌五輪銅メダルの高梨沙羅(クラレ)が16日、21日に開幕するW杯リレハンメル大会に向けて羽田空港から欧州へ出発した。出発前に報道陣の質問にこたえ、「いいイメージを持ってW杯に入れたらいい。

W杯でしっかり戦ってオリンピックにつなげていけたらなと思います」と決意を話した。

 昨季は自身初めてW杯の表彰台に上がれなかった。足を前後に開いて着地するテレマーク姿勢の改善などで試行錯誤を重ねての結果だったが、今夏のサマーGPでは昨季、伸び悩んだ飛型点での得点が上がってきたようにその成果がでてきている。「サマーGP時点では少しずつ点数も上がってきた。やはりアピールが大事になってくるので、しっかりアピールしていきたい」と話した。

 9日のW杯開幕前の国内最終戦だった全日本選手権ノーマルヒル(札幌・宮の森ジャンプ競技場)では、2回目にスムーズな飛び出しから飛距離を伸ばし、94・5メートル。その回トップの得点をたたき出し、「ようやく点が線になってきた」と手応え。さらに、道具面も直前の山形合宿でテストを重ねるなどして、スキー板も決まり準備はしっかりと整えてきた。「道具が固まると意識も固まる感覚になってきた」。心技体を整え、世界と対峙(たいじ)していく。

編集部おすすめ