26年6月11日に開幕する北中米W杯開幕まで、23日で200日を迎えた。日本代表は11月14日・ガーナ戦(2〇0)、同18日・ボリビア戦(3〇0)に連勝し、森保一監督(57)の代表通算100試合を飾り、2025年を締めくくった。

200日前の節目に、森保ジャパンが近づきつつある“理想型”を、日本代表担当の金川誉記者が「見た」。

  * * *

 目標はW杯優勝。非現実的にも見えた森保ジャパンの挑戦が、いよいよ形を帯びてきた。決勝まで進めば最大で8試合を戦う北中米W杯に向け、森保監督は「2、3チーム分の戦力を」とチーム作りを進めてきた。個の能力で言えば、フランス代表FWエムバペのように、一人で戦術となりうるようなスーパースターはいない。それでも試合ごとに選手を入れ替え、フレッシュな状態で戦えば、個で上回る優勝候補国にも対抗しうる、という考えだ。

 10月のブラジル戦では、主将のMF遠藤、三笘、DF板倉を欠く中、DF鈴木淳、渡辺、MF佐野海の台頭もあって3―2と逆転勝利。11月に復帰した遠藤や板倉も一定のパフォーマンスを示した。三笘に加え、長期離脱からの復帰が近いとみられるDF伊藤や高井らが戻れば、選手層はかつてないほどの厚みと言える。

 そんなチームの雰囲気を、堂安は明かす。ボリビア戦の前夜。「(板倉)滉くんや(南野)拓実くんと話したんです。

自分のパフォーマンスがどうであれ、W杯で勝ちたいと。自分の理想じゃなくても、泥臭くても、チームに貢献しようと」。中心選手たちが、指揮官の方針に沿って真剣に議論し、チームのためだけに戦う覚悟を固めている。

 「誰が出ても同じ戦いを」という考えは、甘い理想論にも思える。しかし選手たちは本当に今、そんな戦いを目指している。18年9月に発足し、日本史上最長の長期政権となった森保ジャパン。その集大成は、日本人が世界に誇る“和の心”で鮮やかに色づくチームだ。

編集部おすすめ