テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)は4日、高市早苗首相と小泉進次郎防衛相が3日の参院本会議でそれぞれ代表を務める自民党支部に2024年分の政治資金収支報告書で企業から政治資金規正法が定める年間の上限額を超える1000万円の寄付を受け取っていたことが分かったことを野党が追及したことを報じた。

 高市氏は「政党支部は政党の支部として政党の政策の周知を図るなど政党活動の一翼を担うとともに、政治資金規正法に基づき規約等を策定しその定めるところに従って団体として活動するものと認識しております。

このように政党支部は議員個人とは異なる別の主体であり、そのような政党支部を支持する企業・団体から寄付を受けること自体が不適切であるとは考えておりません」と述べた。

 小泉氏は「政党支部は議員個人とは明らかに異なる別の主体であって、その政党支部を支持する企業・団体から寄付を受けること自体が不適切であるとは考えておりません。大切なことは献金を受け取った議員や政党支部が国民の皆さまに対する説明責任をしっかりと果たした上で個々の政治活動に全力を尽くすことだと考えております」と述べた。

 スタジオで、政治資金規正法は、資本金の額などに応じて献金できる金額に上限があることを伝え、高市氏には代表を務める政党支部に東京都の企業が上限750万円も1000万円を寄付。小泉氏には代表を務める政党支部に大阪府の企業が同じく上限750万にも1000万円を寄付していたことを報じた。250万円が超過したが、それぞれ返金したことも伝えた。

 高市氏の事務所は「企業規模を誤認していた。250万円は返金した」と説明。小泉氏は「寄付を受けた企業の資本金額を知らなかった。上限を超える金額は直ちに返金した」と述べたことを番組は報じた。

 コメンテーターを務める元テレビ朝日社員の玉川徹氏は、今回の問題に「寄付を受けたこと自体の正当性を国会で答弁されてましたけど、そこ問われているわけじゃないんですよ。法律で決められた上限を超えてお金をもらっていたっていうことについてなんで…それちょっと違う話をされていますねっていうことです」と指摘した。

 さらに番組では高市首相が先月26日の党首討論で立憲民主党の野田佳彦代表から政治とカネの問題を巡り企業・団体献金の受取先の規制強化を問われたことを報道。その中で野田氏が自民党の政党支部の企業・団体献金の実態把握について「いつまでに回答していただけるか?お答えしていただきたい」と質問したが、高市首相は「支部の数、実情の調査は行っておりますけれども、御党にお示しするという約束であるとは思っておりません」と述べ、「まあ、そんなことよりも、ぜひ、野田総理、定数の削減やりましょうよ。これは私の心残りでございます」と述べたことを伝えた。3日の参院本会議で高市首相へ「そんなことより」発言の真意を問われたことを伝えた。

 高市氏は「ご指摘の私の発言でございますが党首討論のもう残り時間がなくなるという寸前の時にどうしても一言でも申し上げたかった定数削減の問題に急いで話題を転換する際に申し上げたものでございます。私にとりまして国民の皆さまに信頼されるような政治資金のあり方を追求することと身を切る改革である議員定数削減を追求することは、どちらも大切なことであり、いずれかがより大切であるという優先度合いを示す趣旨でないことは、言うまでもございません」と述べた。

 

 玉川氏は、上限を超える寄付を受け取ったことへの見解に続き「そんなことより」発言について「もうひとつ…僕はこれだけもらっているんだと、やっぱり。一企業から。上限を超えるくらいもらっているんだ、と。いうふうなことになれば、まあ、それは、企業・団体献金禁止っていうふうなこと『そんなことよりも』って言っちゃうだろうな、と。だから、『そんなことより』というのは、別にそういうふうなことではありませんみたいなことをおっしゃっていましたけど、本音出たんだろうな、としか、こういう状況を見ると、思えないですよね」と指摘した。

 この発言に司会を務める羽鳥慎一は「時間がない時に、ポッと出てしまったというのは、体の中にやっぱり、あることなんだろうな、と」と示していた。

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