中日の新入団発表会見が10日、名古屋市内のホテルで行われた。ドラフト2位・桜井頼之介投手(22)は、東北福祉大時代と同じ背番号「16」に決定。

「母親の誕生日が(背番号と同じ10月)16日なので、よかった」と喜んだ。

 16年、母・麻衣子さん(58)に大腸がんが見つかった。3度の転移を乗り越え、ほぼ寛解。現在は定期検査を受けている。「あの子のために生きるしかない、と思った」と夢を追う息子の姿に力をもらった麻衣子さん。電車とバスを乗り継ぎ、母を見舞った当時中学1年の桜井も同じ気持ちだった。「入院している母を見て、しっかりしないと…って自覚が芽生えた」。強い思いを胸に、プロへの道を切り開いた。

 スライダーが武器の即戦力右腕。「元気に野球を頑張っている姿を見せることが恩返し」と決意を新たにした。目標は先発ローテ入り。親孝行は始まったばかりだ。

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