【ブリスベン(オーストラリア)11日=臼井恭香】オーストラリア・ウィンターリーグ(WL)のアデレード・ジャイアンツに派遣されている巨人の石塚裕惺内野手(19)が、大先輩の期待に応える覚悟を激白した。今季限りで現役引退した長野久義氏(41)が11月下旬のスポーツ報知のインタビューで背番号「7」の後継者として「裕惺につけてほしい」と指名。
温かいエールは海を越えて届いていた。石塚は、長野が背番号7の後継者に自身を指名したスポーツ報知のインタビュー記事を、遠く離れたオーストラリアで目にした。
「ネットで見ました。シーズン終盤、長野さんの方から『裕惺、7番つけたい?』みたいな感じで話してくれました。1ケタはいつかつけたいとは思っていましたが、まさか長野さんからそんな話をいただけるとは思っていなかった。『チョーさんと球団に認めてもらえたら、ぜひつけさせてください!』と言わせてもらいました。そういう選手になれるように頑張ります」
今季2軍でともに過ごす時間も多かった長野から多くの助言をもらった背番号23。その中で、若い頃はあえて扱いづらいバットを使っていたとの体験談を聞いた。振る力がある若いうちに、バットコントロールの精度を高めたり、対応力を上げる狙いがあるとのことで実践。途中からバットを25グラム重くし、シーズン後からは長さも0・5センチ長いバットを使い始めてオーストラリアに持参した。
「僕のことを思って言ってくれたと思うので、本当にありがたかったです。
1年目の今季は3月と7月に左手の故障で2度の離脱もあったが、2軍で55試合に出場し3割2分7厘、3本塁打。1軍では9打数1安打とプロ初安打を放った。感謝を力に変えて、結果で恩返しするつもりだ。
「僕がけがしていた時も長野さんが『キャッチボールやろうか』と言ってくれたり。気遣いだったり、野球以外の部分も本当に尊敬できる方なので。そういう方に期待してもらえるのは本当にうれしいです」
オーストラリアの本拠地球場で流す登場曲には、長野の現役時代の登場曲を使用。“長野魂”を胸に秘めて打席に入っている。
「リスペクトの意味で使わせてもらっています」
先月23日、東京Dのファンフェスタ内で行われた長野氏の引退セレモニーは、WL参加のため出席できなかったが、LINEで感謝を伝えると「ずっと応援しているから」と熱い言葉が返ってきたという。現在の背番号が7になる日が来れば、巨人の未来も明るくなる。
30度に迫る気温の中、日々鍛錬し、顔は日焼けで黒くなってきた。19歳は将来へ向け充実の時を過ごしている。
「長野さんは『俺はもう認めているから』と言われていましたけど、まだ僕は1軍で何も成し遂げていないので、今のままでは当然つける資格はありません。
〇…石塚はブリスベン・バンディッツ戦に「1番・遊撃」で出場。初回の第1打席で内角の135キロカットボールをバットを折りながら打ち返し、中前に運んだ。「詰まることを恐れたら、たぶん全部崩れてしまう。恐れないで、いかにどれだけ反応できるかが勝負だと思う」と振り返った。この日は2打数1安打3四死球で打率は3割3分3厘となった。
◆長野氏の石塚への期待 長野氏は本紙の特別インタビューに応じた際、巨人でつけてきた背番号「7」について「裕惺(石塚)がつけたいみたいなので(笑)。個人的にも裕惺につけてほしいですね。19歳とは思えないくらい考え方もしっかりしていますし、本当に楽しみな選手なので」と後継に“指名”していた。11月下旬にトークイベントに出席した際には今後10年、巨人を担える選手を問われ「個人的に頑張ってほしい選手はいっぱいいるんですが…」と前置きした上で、「石塚は活躍すると思います。今後10年、20年と活躍するんじゃないかと思います」と展望を語った。










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