巨人・丸佳浩外野手(36)が、契約更改で現在の3軍制度や、育成から1軍の主力に成長するケースが少ないことに関し球団に意見を伝えた。成功例として名前を挙げたソフトバンクから育成契約で加入した川原田純平内野手(23)は、古巣の育成環境を「入れ替わりが激しい」と振り返り、強い競争心が養われた背景を証言。
過酷な競争を味わってきた川原田の言葉には、説得力があった。今季開幕時点の育成選手の数は巨人は42人、ソフトバンクは54人だった。「やっぱり(育成の数が)多いので競争は激しい」。古巣では3軍から2軍に昇格しても、結果が出せなければ2週間ほどでの3軍降格は当たり前。「入れ替わりが激しいので、2軍の1試合に懸けている思いはホークスの育成選手は違うと思う。なんとか結果を出して、2軍に残ってやろうという気持ちは強かった」と振り返った。
強い競争心。これは3軍の抱える課題を解消するカギになるかもしれないと感じた。3日の契約更改で丸は、現在の3軍制について球団に意見。今季故障班で3軍選手と過ごした経験をもとに、ソフトバンクの育成からは甲斐や周東らが育ったが「なかなかそういう選手がジャイアンツに出てきていない」と厳しく指摘。練習への姿勢、意識改革の必要性を訴えた。
川原田の競争心の背景には、妥協を許さなかった先輩たちの姿がある。「自分のやるべきことをやっていた人は、他球団に行っても成功している」と阪神・大竹、日本ハム・水谷の継続的な取り組みを目の前で見てきた。過去に、故障班で同じ時間を過ごした今宮、柳田らが自らを追い込み、トレーニングする姿にも接し「そういうのを見ていたので、こっちに来ても(やることは)あまり変わらない。本当に自分次第」。環境の変化にかかわらず、課題と、とことん向き合う姿は巨人だけでなく全ての育成選手に必要不可欠だ。
昨年の右足首手術の影響で、今季は育成として3軍での出場がメイン。故障の再発を避けるため、現在は外部のトレーニング施設にも通って体の機能性を見直しており、「自分の動きができていれば、やっていける自信はある」。常勝軍団で培われた燃える思いは、若手に大きな影響を与えてくれそうだ。(小島 和之)
◆川原田 純平(かわらだ・じゅんぺい)2002年5月21日、岩手・花巻市生まれ。23歳。花巻シニア、青森山田では1学年上の巨人・堀田賢慎とチームメート。強肩遊撃手として20年ドラフト4位でソフトバンク入団。










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