第102回箱根駅伝(来年1月2、3日)で50年連続95回目の出場となる伝統校の早大が13日、埼玉・所沢市の所沢キャンパスで合同取材会を行った。出雲駅伝2区で9人ごぼう抜きで首位に押し上げたエース山口智規(4年)、前回の箱根駅伝5区2位で「山の名探偵」の愛称を持つ工藤慎作(3年)、スーパールーキーの鈴木琉胤(るい)の「3本柱」をはじめ、16人の登録メンバーが元気な姿を見せた。

 取材会の前に応援部によるエールが送られた。「一大学の校歌にとどまらず、第2の国歌と言っても過言ではありません!」という応援部リーダーの熱い言葉の後、花田勝彦監督(54)、チームスタッフ、選手全員で校歌「都の西北」を熱唱した。

 昭和の箱根駅伝。選手のすぐ後ろを監督車が走って、常に声がけをできていた時代、カリスマ指導者の中村清監督が「都の西北」を歌い、選手を鼓舞したことは伝説となっている。工藤慎作は「中村監督の伝説は聞いたことあります」と神妙な表情で話す。令和の今も「都の西北」歌う選手たちの表情はピリッと引き締まり、大一番に向けて、気持ちを高めた。

 前回大会は4位。今季は学生3大駅伝初戦の出雲駅伝(10月13日)で2位、同2戦の全日本大学駅伝(11月2日)で5位。安定した成績を続けており、3冠を達成した2010年度以来、15年ぶり、史上最多タイの14度目の箱根路制覇のチャンスもある。花田監督は「優勝が見えてきたら、ぜひ、私も『都の西北』を歌いたいですね」と話した。

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