【ドーハ(カタール)13日=金川誉】カタールでアラブ杯が開催されている。準々決勝までの観客動員数が100万人を突破した。

その要因のひとつとして、試合以外にも食事やイベントを楽しむことができるファンゾーンの存在が挙げられる。6つの大会会場に設置されたファンゾーンでは、地元企業やアーティストが多数参加し、地域全体の活気あふれる食、文化、民俗体験をファンに提供している。

 地域社会に焦点を当てた取り組みの一環として、大会組織委員会(LOC)は、77以上の地元飲食店に、ファンゾーンの無料スペースを提供した。LOCマーケティング・プロモーション・コマーシャル担当エグゼクティブディレクターのハッサン・アル・クワリ氏は「アラブ杯の意義はサッカーだけにとどまりません。この大会は、この地域の才能を称えるプラットフォームとして、これからも重要な役割を果たしていきます。ファンゾーンはこの大会の心臓部であり、アラブ文化の多様性と豊かさを称えています。私たちは、様々なサービスを通して地域社会を結びつける上で重要な役割を果たす地元企業を支援する絶好の機会だと考えています」と話した。

 エジプトの屋台料理レストラン「ドカニ」のマネージャー、モハメド・アラディン・イブラヒム氏は「イベントは最高でした。皆が満足しています。私たちの文化を称え、人々を一つに結びつけるこの大会、アラブカップを開催してくださったカタールと主催者の皆様に感謝しています。地域の味覚をファンの皆様に楽しんでいただくことで、この大会に貢献できることを誇りに思います」と話した。

 今回のアラブ杯は、エジプト、チュニジアなど北アフリカ諸国も参加しているが、12月21日から始まるアフリカネーションズ杯にも出場するため、欧州組は不参加。

それでもファンゾーンでの取り組みも含め、各国からカタールを訪れるファンを楽しませている。ベスト4には、モロッコ―UAE、サウジアラビア―ヨルダンが勝ち残っている。

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