◆香港スプリント・G1(12月14日、香港シャティン競馬場・芝1200メートル)

 20年ダノンスマッシュ以来の日本勢制覇を目指して今年のJRA春&秋スプリントG1を制した2頭が挑んだが、勝利はならなかった。

 自身3度目の香港遠征で、初コンビのライアン・ムーア騎手が騎乗した高松宮記念の覇者サトノレーヴ(牡6歳、美浦・堀宣行厩舎、父ロードカナロア)は中団でレースを進めるも、直線伸びず9着。

堀調教師は15年香港マイル(モーリス)、16年に香港ヴァーズ(サトノクラウン)、香港C(モーリス)を制しており、香港国際競走4レースの完全制覇がかかっていたが、お預けとなった。

 前走のスプリンターズSで、今回と同じ三浦皇成騎手とともに待望のG1初制覇を飾ったウインカーネリアン(牡8歳、美浦・鹿戸雄一厩舎、父スクリーンヒーロー)は先行して上位をうかがうも11着。3走前のアルクオーツスプリント・G1(ドバイ・メイダン競馬場)では2着に健闘するなど、今回が4度目の海外遠征だった。

 レースは香港のカーインライジング(ザカリー・パートン騎手)が逃げて、直線も後続を突き放す完勝。これで16連勝となった。勝ちタイムは1分7秒7。2着はレイジングブリザード(ブレントン・アヴドゥラ騎手)、3着はファストネットワーク(ジェームズ・マクドナルド騎手)と香港勢が上位を独占した。

 ライアン・ムーア騎手(サトノレーヴ=9着)「勝ったカーインライジングはゲートが速くてついて行ったけど、キープできなくて最後は苦しくなってしまいました。それでも馬は頑張ってくれました」

 鹿戸雄一調教師(ウインカーネリアン=11着)「勝った馬が逃げて位置は悪くなかったですけど、馬場が重くて厳しいレースになりました。世界と戦うには1から10まで100%の状態じゃないと厳しいなと感じました。香港ジョッキークラブにサポートしていただいて感謝しています。日本で多くの方に応援してもらったと思いますが、厳しい競馬になってしまって申し訳なく思います」

 三浦皇成騎手(ウインカーネリアン=11着)「スプリンターズSほどのスタートが切れなかったです。

(ゲートが)早い入りで長く待たされた割にはしっかり出てくれましたが、勝ち馬はやはり相当速かったので、なんとかついて行ければという気持ちでした。結果的には強い馬について行ったことが最後に苦しくなってしまった原因のひとつかなと思います」

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