エンゼルス菊池雄星投手(34)が14日、岩手・金ケ崎町で小学4~6年生を対象とした野球教室を行い、地元・岩手の「野球王国」への思いを口にした。

 野球教室は屋内で行われたが、外では雪が降り、気温は0度前後。

大谷らを輩出した水沢リトルなど60人の小学生に半ズボン姿でノックを打ち、助言も送った左腕は「非常に能力が高い選手がたくさんいた。岩手の野球はこれからさらに盛り上がると確信した」と感心し、うれしそうだった。

 雄星の活躍をきっかけにするように、岩手からは近年、大谷、朗希とメジャーリーガーを輩出。花巻東からは、巨人・西舘やスタンフォード大の佐々木らも巣立った。「昔は『岩手だからできない』だったのが、今は『岩手だからできる』にマインドが変わっている。我々が活躍することで、『あの人ができたから僕らもできるよね』というのが大事。その連鎖かなと思う」と、地元の好循環を分析した。

 野球教室を行うのは「10数年ぶり」という雄星。かつて青森で野球教室を行った際には、今オフ合同自主トレをした中日・松山がいたこともあったという。自身が小学6年の時には川口和久氏、屋鋪要氏が岩手の野球教室に来たことを鮮明に覚えているという左腕。花巻市には屋内施設の「KOH」を設立するなど、地元への思いも強く「きっとこの日が子どもたちにとって10、20年後も記憶に残る日だと思う。しっかりと責任を果たしたい」。

古里の未来を見据えていた。(安藤 宏太)

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