24年から2軍の公式戦に参入しているオイシックスは14日、今季まで巨人の2軍監督を務めた桑田真澄氏(57)が来季から「チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)」に就任すると発表した。技術指導だけでなく球団運営にも携わる見通しで、18日に都内で会見が行われる。

 桑田氏は現役時代に通算173勝(141敗)、最優秀防御率2度、MVP、最多奪三振、沢村賞を各1度受賞。引退後は評論家活動の傍ら、早大大学院、東大大学院で投球フォームなどの動作解析などにいそしみ、東大や桜美林大の特別コーチとしてアマチュア指導に携わった。21年に投手チーフコーチ補佐として15年ぶりに巨人復帰し、22年は投手チーフコーチ、23年はファーム総監督、24年から2軍監督に就任。今季は2年ぶり29度目のイースタン優勝を果たした。

 10月下旬までみやざきフェニックス・リーグを指揮。その後、球団は若手が伸び悩んだことを理由に同ポストから外す方針を伝え、フロント入りを打診したが、桑田氏は1軍が優勝を逃した責任があるとして固辞。10月28日に退団が発表され、スポーツ報知の取材に「少しゆっくりと過ごしてエネルギーを充電して、今後の人生を考える時間にしたい」と語っていた。

 23年以降はファームにミーティングや面談、勉強会の文化を根付かせ、自発的に行動する組織を目指しながら、「失敗を恐れずに挑戦を続けよう」と選手の背中を押した。理想は「選手の伴走者」。新天地に選んだ新潟で若いチームに寄り添い、自身の野球哲学や経験を還元していく。

 ◆NPBでのCBO 日本ハムでは、24年1月、栗山英樹氏が就任。チーム編成の最高責任者と球団運営などを兼務する。

球団幹部によると「GMの上位概念」で交渉からスカウティングまで一手に担う。ソフトバンクでは、25年1月に城島健司氏がCBO兼会長付特別アドバイザーに就任。現場の意見をフロントにくみ上げるなど精力的に仕事をこなす。

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