巨人・大勢投手が今季の知られざる苦悩を明かした。14日、都内で開催された「THE BASEBALL INTELLIGENCE 2025 supported by AHSホールディングス―トッププロの頭脳と技術を届けるドリームコーチング―」に出席。

2部構成のイベントで、第1部はカブス今永昇太投手と、第2部は自身と同じく最優秀中継ぎ投手賞に輝いたソフトバンク・松本裕樹投手と濃密な野球談議を繰り広げた。

 第2部でMCを務めた西武OBの金子侑司氏から「心が折れそうだと思った瞬間、試合はありましたか?」と問われた右腕。すると「いっぱいありますね」と即答した。真っ先に挙げたのが6月5日のロッテ戦(ZOZO)。延長10回2死満塁から押し出し死球を与え、当時今季最長タイの4連敗を喫した一戦。「今年交流戦のロッテ戦でサヨナラデッドボールとかを当てているので。その時期って結果が全然ついてこない時期で、メンタル的にもしんどかった。『今日こそやり返すぞ』と思ってもまたやられて、の繰り返しで…。壁にぶち当たるというか、そういう時期だった」と当時の胸中を思い返した。

 それでも気持ちを奮い立たせて復活を遂げ「そういうのが立て続けでしんどかったですけど、また自分がさらに良くなるチャンスというか『こういう機会だったな』って。そういう捉え方をして『これを乗り越えていこう』って気持ちであの当時はやっていました。それでシーズン通してタイトルも取れた。

あの時にそのまま落ちていかずに前を向いてやれたのが良かったのかなと思います」と今季のターニングポイントを語った。

 大卒4年目の今季は「8回」を主戦場にして新セットアッパーとして活躍。自己最多62登板で8勝、球団新の54ホールドポイントをマークして初めて最優秀中継ぎ投手のタイトルを手にした。

編集部おすすめ