巨人の浅野翔吾外野手(21)が16日、原点回帰のフルスイングで来季の飛躍を誓った。都内で行われたトークイベントに中山と参加。

ファンからあこがれの選手を聞かれ、アストロズのホセ・アルテューベ内野手(35)を挙げ、目指すべき姿に掲げた。3年目の今季、29試合で打率1割8分7厘、2本塁打、8打点と苦戦した若武者は、自身より3センチ低い身長168センチと小柄ながら首位打者3度、盗塁王2度、通算255本塁打と3拍子そろう「小さな巨人」を参考に、持ち味のフルスイングを取り戻す。

 今季の悔しさをかみ締めた浅野は、目指すべき姿をはっきりと口にした。トークイベントの中盤、ファンからの「憧れの選手は?」の質問にアルテューベの名を即答した。14年から4年連続で200安打を達成するなど通算2388安打で、同255本塁打。確実性にパンチ力を兼ね備えた“小さな大打者”を理想像とした。イベント後に取材に応じ「身長も似た感じで、体つきも似ている部分がある」と高松商時代から参考にしてきた。「しっかり振って、その中でアプローチをしている。自分はビビって合わせにいくのが今シーズン目立った」と、自己最低に終わった25年を振り返り、違いを冷静に分析した。

 11月25日に行われた契約更改後の会見で「野球人生で一番悔しかった1年」と語った今季は、オープン戦で結果を残せず開幕直前に2軍降格。状態は上がらず2軍でも不振にあえぎ、一時は3軍降格も経験した。5月に1軍昇格を果たしたが、6月に右手首骨折で離脱。

けがにも泣いた1年になった。「(フルスイングを)1年目はできていた。野球の怖さを知って2、3年目にできなくなった」。シーズン中に現状を打破しようと必死にもがいた結果が、最大の魅力を奪う要因にもなった。

 今オフは阪神・森下やロッテ・西川らが通う都内の野球トレーニング施設で新たな取り組みにも挑戦中。「何かを大きく変えないと、このまま野球人生が終わる」と悲壮な決意を胸に秘め、1日約7時間の猛練習で来季の巻き返しを期す。この日のイベントでは「つらいときの乗り越え方」を「結局思い出になると思えれば。成功すれば『あんな時もあったな』となる」と前向きな発言でファンの質問に答えた。

 来季の巨人は激しい外野の定位置争いが予想される。FAで日本ハムから松本剛が加入し、キャベッジの残留も決定的。経験豊富な丸に、中山、佐々木ら若手も虎視眈々(こしたんたん)とレギュラーの座を狙う。来季4年目の浅野にとって勝負の1年。

「ホームラン、長打を打てるのは自分の良さでもある。しっかり振っていきたい」。苦しんだ今季を「思い出」にするため、来季に向けて黙々と汗を流す。 (加藤 翔平)

 ◆ホセ・アルテューベ アストロズ一筋で通算15年。球宴には9度選出のメジャーを代表する二塁手。168センチ、76キロと小柄ながら、19、21年には自己最多の31本塁打を放つなどパンチ力もある。17年にはMVP獲得。7度の地区V、2度のワールドシリーズ制覇と強豪チームの中心選手でポストシーズンには100試合以上出場。17、23年にはベネズエラ代表でWBC出場。

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