大学選手権初優勝を狙う京産大(関西リーグ2位)が18日、関東リーグ戦1位の東海大との準々決勝(20日・ヤンマースタジアム)に向け、京都市内の同校グラウンドで公開練習を行った。3回戦の慶大戦で初めてスタメンに抜てきされた右プロップ佐名木風雅(2年)=関大北陽=は「3番が押さないと京産大のスクラムは勝てない。

重要なポジションだと思っている」と京産大FWのエースナンバーを背負い、かぶとの緒を締め直した。

 初めてのスタメン出場を誰よりも喜んでくれたのは、父・宗貴さんだった。関大ラグビー部やアメフト部などでS&Cコーチを務めた宗貴さんの影響でラグビーを幼稚園時に始め、幼いころはリビングで1対1のタックル練習を重ねていたという。「めっちゃ厳しかった」。そんな宗貴さんに大学初のスタメン入りを報告すると、「いつもは文面が冷たいんですけど、今回は『おめでとう!』ってビックリマークがついていて、すごく喜んでくれた」と、思いを感じとった。

 3回戦では1トライを奪うなど、80分間、期待に応える活躍を見せた。2度目のスタメン出場が決まり、「爪痕を残せてよかった。慶大戦ではあまり押せなかったスクラムで東海大を粉砕したい」と、セットプレーで圧倒する覚悟だ。

 昨季はスタンドから声を張った、国立競技場での準決勝まであと1勝。「本気で頑張って(部内競争で)勝てなかった先輩たちが早大に負けたのを見て、めちゃくちゃ悔しかった。自分が出て勝ちたい、リベンジしたいと思った」。東海大を破り、初の決勝進出、そして日本一へ。

京産大の“3番”がチームを導く。

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