フィギュアスケート全日本選手権 兼ミラノ・コルティナ五輪最終選考会 第1日(19日、東京・代々木第一体育館)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、昨季世界ジュニア王者の中田璃士(りお、TOKIOインカラミ)は89・91点で3位発進をきった。ジュニアながら強豪のシニア勢に肉薄した。

「朝の練習が良くなかったので、一番緊張したSPだった。一つ一つに集中してやったので、ジャンプをまとめて出遅れなかった」とうなずいた。

 冒頭の4回転―3回転の連続トウループを鮮やかに着氷。勢いに乗ると、続く4回転サルコーも成功させた。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は着氷がやや乱れるも、こらえてガッツポーズ。大きなミスなく終え、キスアンドクライではソフトバンク・山川穂高内野手のタオルを笑顔で掲げた。

 年に一度、シニアと激突する舞台。前夜は緊張から思うように眠れなかったという。2時間おきに起きてしまった。2度、今大会のフリーの夢を見た。「111点とか出して、めっちゃ焦った。また寝たら180点くらい出して、起きたら夢で…」と睡眠不足でこの日を迎えた。

 来年2月のミラノ・コルティナ五輪は年齢制限のため出場できず。シニア勢は3枠の代表権を争うハイレベルな戦いを繰り広げているが、中田も負けてはいない。「負けないように、自分もオリンピック選考がかかってると思って、明日のフリーに挑みたい」と意気込む。昨年大会は2位。雪辱に燃える17歳が逆転Vを目指す。

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