ホワイトソックスと2年3400万ドル(約53億7200万円)で契約を結んだ村上宗隆内野手(25)が22日(日本時間23日)、シカゴの本拠地・レートフィールドで入団会見を行った。3年連続100敗以上と低迷するホ軍入団の理由を「僕の人生のスタートのような気持ちになれた」と告白。

2年連続最下位から2年連続リーグ制覇を達成したヤクルト時代と重ね合わせた。

 歩んでいく道筋を見据えた。本拠地に集まった約50人の報道陣を前に、村上は力強く言い切った。

 「目標は勝つことです。成長することです。挑み続けることです。どんな相手であろうと立ち向かい、諦めません。この球団に最大限貢献したい。野球のおもしろさ、素晴らしさ、楽しさをこの球場で表していきたいと思っています」

 背番号5のユニホームに袖を通し、堂々と言葉を連ねた。昨季メジャー史上ワーストの121敗を喫するなど、3年連続100敗と低迷するWソックスに入団。近年、日本人はポストシーズンを狙える強豪を選ぶケースが多いが、村上は違った。

 「負けてきたという情報は知っているけど、過去のこと。

僕たちで話し合って僕たちで前に向かって、勝ちに向かってストーリーを作り上げていければと思います」

 成り上がってきた野球人生だ。夏は4年連続で甲子園を逃していた九州学院に進学し、1年夏の15年に聖地へ。ヤクルトでは2年連続最下位だったチームを21年からのリーグ連覇に導いた。プロ入り時は同学年の清宮、中村奨、安田らの名が先行していたが、22年に3冠王に輝き、世代のトップランナーとなった。

 「このチームが僕は一番いいなと思ったし、これから勝てるチームになると思う。それは僕がヤクルトに入ったときもそうでしたし、高校に入ったときもそうだった。僕の人生のスタートのような気持ちになれたので選びました」

 最初からスター街道を歩んできたわけではないが、自らの努力で歩む道を明るく照らしてきた。道のりは時に苦しく、時に遠回りだったからこそ、力になっている。新天地で活躍する自信はあるのか―。

 「自信はわからないけど、やり抜く自信はあります。それを乗り越える力はあると思っている。その答えで言うと、自信はあります」

 ヤクルトで「55」だった背番号は「新しい道を歩む」という意味を込めて「5」を選んだ。

2年の短期契約にも前向きだ。

 「野球と向き合って成長することを目標に(メジャーに)来ようと思っていたので、そこ(短期契約)に驚きはなかったし、まだまだ僕の人生は続くので、しっかりここでスタートして、頑張っていきたい」

 「MURAKAMI」は、覚悟と自信を持って新天地に飛び込む。

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