大舞台でいぶし銀の手綱さばきを見せる。先月5日の調教中に落馬し、背骨の骨折で戦列を離れていた大野拓弥騎手=美浦・フリー=が、今週末の有馬記念ウィークに復帰する。

本番ではこれまで18戦で手綱を執り、主戦を務めるアラタ。昨年の福島記念で豪快な追い込みを決め、重賞初制覇へと導いた思い入れの強い一頭だ。登録段階では除外対象だったものの、繰り上がりで出走可能となった。大野は「有馬記念は小さい頃から自分の中では盛り上がっていたし、競馬場でも見ていたレース。復帰週から声を掛けていただいて、ありがたいです」と感謝した。

 先週18日から美浦トレセンでの騎乗を再開し「思った以上にスムーズで、感覚も鈍っていなかった」と、1か月以上のブランクを全く問題にせず万全をアピールする。「(浜中俊騎手が騎乗していた2走前の)札幌記念(3着)のように前半はこの馬のリズムを大切にしながら乗りたい」と一発へイメージを練った。

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