WEST報知では「Ho!ットルーキーズ」と題し、各競技の新人を随時、紹介している。第4回は、広島のドラフト6位・西川篤夢内野手(18)。

指名9選手でただ一人の高校生は、神村学園高伊賀(三重)から初めてNPB入りした。

 忍者の里・伊賀から、将来性抜群の大型遊撃手が参上だ。背番号が54に決まった広島・西川は「小園さんの5と、矢野さんの4。将来的には、お二人の素晴らしいところを足した選手に」と、ゴールデン・グラブ賞を目標に掲げた。

 50メートル走5秒9の俊足と遠投110メートルの強肩を生かした守備力が武器。高校ではチーム事情で2年秋から投手を兼任した。盗塁を決めたかと思えば、マウンドでは最速145キロ、6球種を操った。1番打者として、ドジャース・大谷のように走攻守でけん引した。

 「昔から上(プロ)でやることが目標だった。県外はレベルが高く、学ぶことがあるのでは」。両親に願い出て、小学5年から硬式の愛知・稲沢中央ボーイズでプレーした。緑ケ丘中時代は大阪箕面ボーイズに所属。

土、日は往復3時間の距離を両親に送迎してもらい、腕を磨いた。「最後は地元で甲子園を」と、創部6年目の神村学園高伊賀に進学。電車通学中は憧れの元阪神・鳥谷らプロ選手の守備を研究してメモを取り、3年春からは木製バットを使用した。同校初の甲子園出場はかなわなかったが、初のNPBプレーヤーとなった。

 入団会見で、新井監督は「自分自身6位で入団しているが、入ったら横一線のスタート」と、ドラフトの順位は関係がないと強調した。近年では玉村、矢野、末包も6位。「何事も負けないように、全部一番を取る気持ちで」と西川。変わらない向上心で新天地に飛び出す。(瀬川 楓花)

 ◆西川 篤夢(にしかわ・あつむ)2007年12月28日、三重・伊賀市生まれ。18歳。上野東小3年から軟式の緑ルーキーズで野球を始める。神村学園高伊賀では1年春からベンチ入り。

契約金2500万円。年俸450万円。184センチ、77キロ。右投左打。

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