エンゼルスのアンソニー・レンドン内野手(35)が事実上の退団に合意したと30日(日本時間31日)、米メディアが報じた。

 米スポーツサイト「ジ・アスレチック」のサム・ブルム記者は「エンゼルスとレンドンは、契約の見直しに合意し、エンゼルスでの残念な在籍は終焉することになった」と伝えた。

レンドンは2020年に7年総額2億4500万ドルで契約。相次ぐ故障で”球団史上ワースト”の不良債権とも言われた大型契約は、残りあと1年となっていた。今年2月には左股関節の手術を受け、今季は全休。11月のGM会議でミナシアンGMが「まだベースボール・アクティビティはしていない」とリハビリの遅れを明かしていた。

 ウィンター・ミーティングの会場では、関係者が「レンドンはもうプレーできないだろう」と現役続行は困難と証言。「彼の度重なる手術歴で、球団は長期離脱による損失を補償する保険を掛けられなかった」という複雑な事情もあった模様だ。更に、エージェントを務める敏腕代理人のスコット・ボラス氏が、来季の年俸3857万ドル(約60億円)を簡単に放棄する可能性は低く、両者の交渉は難航。ブルム記者は「契約は今後3~5年延期する。エ軍側の負担額は不明」としているが、ついに、折り合いを付けたようだ。

 このタイミングでの退団合意で、注目されるのが、ポスティング交渉期限が1月4日(同5日)に迫る岡本和真内野手だ。岡本は、レンドンと同じボラス代理人が交渉を進めている。三塁手としてポジションが重なるレンドンの処遇が不透明な状況下では、岡本の交渉にデリケートな側面があったが、レンドンは、来季ロースターから外れることが決まり、三塁のポジションは空く。

レンドンの来季年俸がチーム総年俸から外れ、球団の予算枠にも余裕ができる。

 レンドンの”退団”が、岡本移籍への布石となるか、注目だ。

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