15年ぶりのリーグ優勝を狙う中日は、石川昂弥内野手(24)の覚醒がカギを握る。昨季は、開幕から4番に抜てきされながらも、左脇腹痛と打撃不振で22試合の出場にとどまった。

「開幕4番を任せてもらったのに、期待に応えられる活躍ができないまま、終わってしまったのが悔しい」。

 何をしてもダメ。どん底を味わった。出口の見えないトンネルに「球場に行きたくなかった」と、精神的な疲労も募っていた。それでも、腐らなかった。

 昨年7月に打撃フォームを見直した。すり足に変え、胸郭を使うことも意識。構えた時に、少し肩を前にいれることで、バットが体の近くを通るように改善。ボールの見え方も良くなった。変えたのは技術だけではない。「打てないって悩めるのは、試合に出られているから。感謝しないといけない」と考え方を改心した。

 昨年9月3日の阪神戦(バンテリンD)では、1軍再昇格した日に復活のアーチを描いた。手応えは十分。「チームの主力としてやって、優勝したい。覚悟を持ってやっていく」。背水の7年目へ、“未完の大器”が完全開花を目指す。(森下 知玲)

 ◆石川 昂弥(いしかわ・たかや)2001年6月22日生まれ。24歳。愛知県生まれ。東邦3年センバツでは全5試合で勝利投手、3本塁打を放って優勝。高校通算55本塁打。19年ドラフトで3球団が1位で競合した末に中日入り。21年に左尺骨骨折、22年には左膝前十字じん帯不全損傷と故障が続いたが、23年に自身初の2ケタ、13本塁打を放った。

24年3月には侍ジャパンに選出され、欧州代表戦に出場した。186センチ、100キロ。右投右打。

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