第102回箱根駅伝(来年1月2、3日)で3年ぶり9度目の優勝を狙う駒大のエントリー外のメンバーが31日、東京・玉川キャンパスで5000メートルのタイムトライアルを行い、上岡煌(こう、1年)が14分2秒2の自己ベストで首位だった。

 箱根駅伝直前の年末、各校で行われる登録外メンバーによる記録会は、登録メンバーに勢いを与えるという意味で「箱根駅伝0区」と呼ばれる。

熱い走りでチームの背中を押した上岡は「トップをとれて良かった」と安堵(あんど)の表情を見せたが、13分台にはあと一歩届かず「まだスタミナ不足だったり、自分の弱さがあった。悔しさはあります」と振り返った。

 走った5人の1年生が自己ベストを更新したことも、来季のチームにとってプラス要素。藤田敦史監督も「1年生が頑張って自己ベストを出しているって、来年に向けてすごく良いニュース。ここから来年飛躍して、メンバーに入ってくる子が出てくると、すごく良い雰囲気になる」と笑顔で評価した。

 この日は箱根駅伝エントリーメンバーも応援に駆けつけ、大声援で後押し。上岡は「頑張れ、頑張れってずっと聞こえてきて、力になりました」とうれしそうに言い、「駒大は強いチーム。一人一人が力を出せば絶対に優勝できると思う」とエールを送った。

 上岡の持ち味はスピードだ。来シーズンはさらなる飛躍を見据えており、「今は中距離に力を入れているので、1500メートルで結果を残したい。そのスピードを生かして、出雲駅伝も走りたい」と頼もしく話した。「箱根駅伝0区」からまだまだ成長を続ける。

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