楽天グループの三木谷浩史会長兼社長が、一般社団法人新経済連盟代表理事として年頭所感を発表した。

 「昨年は、日本が世界の中で確かな存在感を示し、未来に向けて新たな局面へと進む期待に満ちた年となりました」とし、ノーベル賞で、坂口志文氏(生理学・医学賞)と北川進氏(化学賞)がダブル受賞したことを喜び、大阪・関西万博の開催、史上初の女性総理の誕生など「未来への期待を抱かせる出来事が続きました」と振り返った。

 「10月には日経平均株価が史上最高値を更新し、市場に大きな節目をもたらしたことは事実です。しかし、実態経済の長期的な傾向を見ると、ドルベースでの名目GDP成長率が過去20年間でG7諸国中唯一のマイナスを記録するなど、国際的なプレゼンスの低下が深刻化しています。このままでは時間の経過とともに、日本経済が世界経済の中で相対的に埋没してしまうのでは、との強い危機感を抱いています」と問題提起した。

 この難局を打破するため「逆転に向けた政策」を提言。「日本のリソースを最大限に活用し、成果に繋げるための環境整備として、規制・税制面の見直し」が不可欠とし、「複雑で過剰な規制は、デジタル活用やAI、ブロックチェーンといった新技術の社会実装を妨げ、イノベーションを阻む最大の障壁となっています。そのため、新規ビジネス創出の障壁となる既存の規制を速やかに見直すことが必要です」と訴えた。

 「少子高齢化によって深刻化する人材不足に対応する戦略」について、国際人材の戦略的な活用、労働者の自律と選択肢の拡大を図る「働きがい改革」へのシフト、さらに、AI活用による効率化を進めることで、生産性の向上を図るなど「抜本的な改革が喫緊の課題であるという強い認識のもと、引き続き政府との対話を積極的に行っていく所存です」と結んだ。

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