◇第102回東京箱根間往復大学駅伝競走往路  (2日、東京・千代田区大手町読売新聞社前スタート~神奈川・箱根町芦ノ湖ゴール=5区間107・5キロ)

 出雲駅伝を制し、箱根でも初優勝を目指す国学院大は4位で往路を終えた。

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 2人の主役がチームをけん引した。

口火は国学院大5本柱の一人、1区の青木。約17キロ過ぎから先頭に立つと、そのまま真っ先に鶴見中継所に飛び込んだ。1時間0分28秒のタイムは、これまでの区間記録を12秒も更新する驚異的なタイム。さらに、国学院大が中継所をトップ通過するのも史上初と、記録ずくめの走りだった。「先頭でくれば一体感が持てると思って、必ず区間賞を取ってタスキを渡そうと思った。いい走りができました」と誇らしげだった。

 クールに大仕事をやってのけた。序盤はまさかの20番手。それでも頭は冷静だった。「監督から『ハイペースになったらついていけ』と言われていたが、自分の中では10キロぐらいで追いつくかなっていう、もくろみがあった」。そう話した通り、10キロ過ぎからじわりと前をうかがい約17キロで先頭に立つと、もう止まらない。全日本大学駅伝(総合4位)で7区9位に終わった悔しさを晴らす快走で勢いを呼び込んだ。

「本当に楽しんで走れました」と振り返った。

 次代のエース候補が2人目の主役だ。1年の高石樹は2分29秒差の3位で5区のタスキ受けると怖いものなしで前を追った。途中、青学大の黒田に抜かれたとはいえ、前田康弘監督(47)が「ガッツにひと目ぼれ」したという高2の春からスカウトし続けた逸材は、持ち前の粘りの走りで踏ん張った。

 ゴール直前、コースを間違えたのはご愛敬。往路4位(区間4位)でゴールに飛び込むと何事もなかったかのようにガッツポーズで声援に応えてみせた。将来は「マラソンで世界挑戦」を掲げる高石は「なにも考えてないというか、ただただ楽しく走っていた」と箱根デビュー戦で強心臓ぶりをアピールした。

 復路はトップから1分54秒差でスタートする。前田監督は「諦める差じゃない。名前はないけど復路の方が往路より調子はいい」と話す。往路から吹いた追い風を後押しに、初の箱根制覇を引き寄せる。(松末 守司)

 

 

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