◇第102回東京箱根間往復大学駅伝競走復路(3日、神奈川・箱根町芦ノ湖スタート~東京・千代田区大手町読売新聞社前ゴール=5区間109・6キロ)

 往路を制した青学大が復路でも快走し、10時間37分34秒の総合新記録で、史上初となる同一チーム2度目の3連覇(計9度目)を達成した。

 今季の青学大には勝ちたい理由があった。

現4年生と同期生の皆渡星七(みなわたり・せな)さん(当時3年)が昨年2月に悪性リンパ腫のため、21歳の若さで亡くなった。前回の箱根駅伝直前には、闘病中の入院先からミーティングにリモートで参加し、チームメートを励ました。「私たちが皆渡を励まさなければならないのに、私たちが皆渡に励まされた。第101回箱根駅伝優勝は間違いなく皆渡の力がありました」と原監督は明かす。

 今大会も皆渡さんがチームを後押しした。3年連続で8区区間賞の塩出は昨年12月11日に東京・渋谷区の青山キャンパスで行われた壮行会で「優勝して、皆渡にいい報告をしたい」と言葉に力を込めて話していた。5区で圧倒的な区間新記録をマークした「シン山の神」黒田朝日をはじめ選手たちは足や腕に「★7」とマジックで書き込み、皆渡さんへの思いを胸に走った。

 3区8位の宇田川瞬矢は星七さんの名前をイメージし、七つの星で「七」という字がデザインされたリストバンドをつけて、皆渡さんへの思いを明かした。

 「できることなら、星七とタスキをつなぎたかった。中継所で星七が待っている、と思って走りました」と感慨深い表情で話した。

 今大会に向けて、原監督は「輝け大作戦」を発令。「大黒柱の朝日が輝き、控え選手、マネジャー、チーム全員がそれぞれの立場で輝いてほしい」と説明。

そして、もう一つの意味が、皆渡星七さん。「皆が一番星のように輝いてほしい」と指揮官はしみじみと話した。

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