巨人のドラフト1位・竹丸和幸投手(23)=鷺宮製作所=が5日、埼玉・狭山市内の同社グラウンドで自主トレを公開。「できれば3試合のどこかで投げられたら」と、3月27日からの開幕カード阪神3連戦(東京D)での先発デビューを目標に掲げた。

うま年の年男は元日、早朝から走り込みを行うなど体重3キロ増とパワーアップ。年間通して1軍で活躍し、規定投球回を目指していく。

 いてつく寒さの中、頬を赤らめながら竹丸が己と向き合った。気温6度。プロ1年目、始動の場所に選んだのは、自らを大きく成長させてくれた鷺宮製作所のグラウンドだった。「小中高大、社会人と(野球を)やってきましたけど、一番真剣にやった場所なのかなと。原点みたいなところ」と気持ちを新たにした。

 練習後、色紙を手にした左腕は迷うことなく「開幕ローテ」と目標を記した。その中でも開幕カードは、昨年チームが8勝17敗と大きく負け越した阪神戦。昨季の王者に投げてみたい気持ちはあるかと問われ「もちろん、あります。できれば3試合のどこかで投げられたらいい」と即答。「開幕カードはすごく大事。

そこでしっかり勝てるように、勝ちに貢献できるように投げられたら」と、強敵相手の本拠地プロ初登板を思い描いた。

 開幕3連戦での新人の先発デビューとなれば球団では22年の赤星以来。阪神戦に限れば99年上原以来となる。過去には木佐貫、菅野ら“ドラ1”が抜てきされてきた。阿部監督は「ローテ確定は山崎だけ」と明言。左の先発では井上、横川、森田とライバルがいるが、競争に打ち勝てば竹丸にふさわしい舞台が与えられる可能性は十分にある。そのまま週末ローテをつかめば、開幕から3週連続で東京Dでの登板にもなる。

 ローテ奪取に向け、すでに準備を進めている。例年は「寝正月でした」という年末年始は練習にあて、地元・広島で元日早朝から走り込んだ。体重もこの数か月で75キロから78キロにアップするなど、調整は順調だ。「イニングというより、任された試合を大事に投げていきたい。規定投球回に乗れたら、それが一番いい」と年間トータルでの道筋も視野に入れている。

 2月で24歳。本厄の年齢だが、うま年の年男でもある。「ヒヒーンって感じですかね」と報道陣を笑わせる余裕も見せた。左腕だけに“左馬”だ。左馬とは将棋の駒で馬の字が逆さまに書かれたもので古くから縁起が良いとされている。「厄年に負けないように頑張りたい」と、すべてに打ち勝つ覚悟だ。

 この日はランニングやストレッチで体をほぐし、約20分間のキャッチボールなど「原点」で約2時間、充実の汗を流した。近日中には入寮、新人合同自主トレがスタートする。「不安が大きいですけど、どういう世界なのか、楽しみ」。期待を胸に、夢舞台へ飛び込む。(北村 優衣)

 ◆竹丸に聞く

 ―初詣、おみくじは?

 「初詣、行ってないですね。お

みくじも結局、引いていない。

機会があれば引きたい」

 ―1月はどの部分を伸ばしていきたい?

 「体力的なところが一番。1年間シーズンで戦わなきゃいけないので、そこの部分を一番伸ばしていきたい」

 ―色紙に「開幕ローテ」と書いた。

 「1年目から、開幕から活躍できるように。ここからキャンプに入って、しっかりやっていきたい」

 ◆記録メモ 1950年の2リーグ制以降、巨人の新人でシーズンの規定投球回到達は、15年高木勇人まで11人。66年のドラフト制以降では8人になるが、左腕投手では、00年高橋尚成しかいない。

 ◆左馬(ひだりうま) 将棋のまち山形・天童で生まれた馬の字が逆さに書かれた飾り駒。天童市によると馬を逆さに読むと「まう」で、祝いの「舞い」を連想させるため縁起が良いとされる。また、普段は人が馬を引くが、逆になって馬が人を引くことで福を招き入れる、商売繁盛につながるとされ「左馬」の駒は贈り物として重宝されている。

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